肩こり・肩甲骨まわりの苦しさ

1-肩こりのメカニズム

肩こりは、肩周りの筋肉が長時間緊張し、血液循環が悪化したことが原因とされています。この緊張は、ストレスや姿勢の悪さ、筋力不足、運動不足などによって引き起こされます。また、パソコン作業やスマートフォンの使用などで、同じ姿勢を長時間続けることも肩こりの原因になります。

2-肩こりの種類

肩こりには、筋肉の緊張によるもの、神経の障害によるもの、関節の病気によるものなど、さまざまな種類があります。筋肉の緊張によるものは、日常生活で最もよく見られるタイプです。神経の障害によるものは、頚椎ヘルニアや神経根症などの病気が原因です。関節の病気によるものは、肩関節周囲炎や五十肩などが代表的です。

3-肩こりと鍼灸治療

鍼灸治療は、肩こりの改善に効果があるとされています。鍼灸治療は、針を刺激することで、筋肉の緊張をほぐし、血液循環を促進し、痛みを緩和する効果があります。また、鍼灸治療には、自律神経を整える効果もあり、ストレスの緩和にも役立ちます。

4-参考資料

  • 「肩こり」厚生労働省

  • 「肩こりの治し方」日本鍼灸師会

  • 「肩こり・五十肩」日本整形外科学会

肩こりと自律神経失調症との深い関係

肩こりと自律神経失調症には密接な関係があるとされています。以下では、その関係について多角的に考察し、説明していきます。

まず、自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、自律神経の調節機能が乱れることで様々な症状が現れる疾患です。自律神経失調症の症状には、めまいや立ちくらみ、動悸、息切れ、不安感などがありますが、これらの症状は肩こりとも関係しています。

肩こりと自律神経失調症の関係については、以下のような要因が関与していると考えられます。

1.ストレス ストレスは、交感神経の活動を促進し、副交感神経の活動を抑制することが知られています。そのため、ストレスが長期間続くと、自律神経のバランスが崩れ、肩こりや頭痛、不眠などが現れることがあります。

2.姿勢の悪さ 姿勢の悪さは、肩や首の筋肉を緊張させることにつながります。そのため、肩こりが慢性化すると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になることが知られています。

3.運動不足 運動不足は、筋肉の血行を悪化させ、代謝を低下させることにつながります。そのため、肩こりが慢性化すると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になることが知られています。

以上のように、肩こりと自律神経失調症には、ストレスや姿勢の悪さ、運動不足などが関与しています。そのため、肩こりを解消することで、自律神経のバランスを整えることができる場合があります。また、自律神経失調症を改善するためには、ストレス管理や運動療法、呼吸法などを取り入れることが有効です。

肩こりに対するセルフケア

以下に、肩こりを解消するための自宅でできるセルフケアを5つ挙げます。

1.ストレッチ 肩こりの原因の一つは、筋肉の緊張です。筋肉をほぐすために、肩や首のストレッチを行うことが効果的です。肩をまわしたり、首を左右に傾けたりすることで、筋肉を柔らかくすることができます。

2.マッサージ 肩こりを解消するために、自分で肩を揉むこともできます。肩甲骨周辺や首の付け根など、痛みを感じる箇所を指で押さえ、ゆっくりと揉みほぐしていきます。力加減には注意し、無理をしないようにしましょう。

3.温める 筋肉をほぐすために、温めることも効果的です。シャワーやお風呂で、肩や首を温めることができます。また、湿布や温熱パッドを使うこともできます。

4.姿勢の改善 肩こりの原因の一つに、姿勢の悪さがあります。パソコンやスマートフォンを使用する際に、正しい姿勢を保つようにしましょう。また、デスクワークをする場合は、腰をしっかりと支える椅子を使うなど、環境を整えることも大切です。

5.運動 運動不足が肩こりの原因になることもあります。運動をすることで、筋肉を強化し、血液循環を促進することができます。ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、自分に合った運動を取り入れるようにしましょう。