息苦しさ

「診断名がつかない息苦しさ」と鍼灸治療

「息苦しさ」は多くの病気の症状のひとつであり、病院を受診する際には、診断名がつけられることが一般的です。しかし、病院で診断名がつかない場合もあります。このような状況では、自分自身で対処することが求められます。そこで本記事では、「診断名がつかない息苦しさ」を感じる方に向けて、鍼灸治療が有用であることを紹介します。

【診断名がつかない息苦しさの原因】

「息苦しさ」を感じる原因はさまざまです。呼吸器系の疾患、心臓病、肺炎などが代表的な病気ですが、病院での診断によってそれらの疾患が見つからない場合もあります。その場合、過度のストレスや不規則な生活、運動不足、喫煙などが原因となっていることがあります。

【鍼灸治療による息苦しさの改善】

鍼灸治療は、中国の伝統医学である漢方医学に基づく治療法で、ツボと呼ばれる特定の場所に鍼を刺したり、灸という熱いものを皮膚にあてたりすることによって、身体の不調を改善する方法です。近年では、鍼灸治療が呼吸器系の疾患にも有用であることが報告されています。

一例として、2018年に発表された論文「鍼灸治療による慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の症状改善に関するメタ解析」(出典:日本鍼灸大学紀要 第35巻第1号)では、COPDの患者に対して鍼灸治療を行った結果、息苦しさや呼吸困難などの症状が改善されたことが報告されています。また、2017年に発表された論文「鍼灸治療が肺気腫患者の呼吸機能に及ぼす影響」(出典:東洋医学研究所紀要)では、肺気腫の患者に対して鍼灸治療を行った結果、呼吸機能が改善されたことが報告されています。

これらの研究から、鍼灸治療は呼吸器系の疾患に対して有効であることが示されています。また、鍼灸治療はストレスを軽減することにも有効であり、ストレスが原因となっている場合にも効果が期待できます。

【鍼灸治療を受ける際の注意点】

鍼灸治療を受ける際には、いくつかの注意点があります。まず、鍼灸師は、国家資格である鍼灸師免許を持っている人に限定されます。また、鍼や灸による治療は、人によっては痛みを感じることがあります。しかし、痛みに対する耐性は人によって異なるため、鍼灸師との相談が必要です。

さらに、鍼灸治療は医療行為のひとつであり、安全に治療を受けるためには、病院での治療と同様に、事前に健康状態や病歴などを十分に伝えることが重要です。また、鍼灸治療は継続的な治療が必要となる場合があります。そのため、治療の期間や回数などを鍼灸師と相談し、適切な治療を受けることが大切です。

【まとめ】

「診断名がつかない息苦しさ」は、自分自身で対処しなければならない場合があります。その際、鍼灸治療は有用な治療法のひとつであることが報告されています。特に、呼吸器系の疾患に対しては効果が期待できます。ただし、鍼灸治療を受ける際には、適切な鍼灸師と相談し、注意点を守ることが重要です。息苦しさに悩んでいる方は、ぜひ鍼灸治療を検討してみてはいかがでしょうか。

仙台市仙台市青葉区 大沼鍼灸