代謝内分泌系疾患と鍼灸

慢性疲労症候群

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)について

ME/CFSは、単に疲れが長引いているという意味ではありません。強い疲労で生活に大きな影響が出ます。活動後の症状の悪化や、眠っても回復した感じが得られないことなども特徴です。立っていると具合が悪くなる、考えたり集中したりすることが難しい、といった症状もあります。CDCのME/CFSの説明

原因はまだ十分にわかっていません。感染症などとの関連が研究されていますが、ストレスや性格だけで説明できる病気ではありません。通常の検査で異常を指摘されなかったとしても、本人のつらさが存在しないことにはなりません。

活動したあと、遅れて悪化することがある

ME/CFSで大切なのが、労作後倦怠感と呼ばれるPEMです。身体を動かすことだけでなく、考えごとや人とのやりとりなども、症状の悪化につながることがあります。その場ではできても、翌日以降に大きく具合を崩すことがあるため、その日の手応えだけで負担を判断できません。

「少しずつ頑張れば体力が戻る」「仕事や家事を続けながら耐えられる身体にする」と、一律に活動を増やす勧め方はしません。医療者と相談し、自分の限度に合わせて活動と休息を調整する、ペーシングという考え方が用いられます。CDCの症状管理の案内

鍼灸を相談するときにも、負担を含めて考える

当院では、強い疲労感に伴う身体のつらさについても相談を受けています。ただ、ME/CFSに対して鍼灸の効果や回復までの期間を約束できません。疲労が続くときは、ほかの病気の確認も含め、まず医療機関へご相談ください。

施術を検討する場合は、現在受けている医療、その日の状態、活動後の悪化の有無をお知らせください。来院の移動や会話、施術そのものも負担になりえます。刺激を受けた直後の感じだけでなく、その後どう過ごせたかまで考える必要があります。

私は、身体を感じ、変化に応じて関わり方を変えることを大切にしています。ME/CFSの方に対しても、それは無理に動くことを求める意味ではありません。休む必要がある状態を尊重し、何が負担になっているかを知ることから始めます。

つらさをうまく説明できないことや、外から元気そうに見えることを理由に、我慢を重ねなくていいと思います。現在の医療を続けながら、相談できることを一緒に整理していきます。