肩こりの「深さ」

『肩こりの深さ』

一口で「肩こり」といいますが、細かく見ていくと、いくつもの筋肉が走っていたり、動きも複雑だったりして、原因は個々人でまあまあ差があります。

私が主に肩こりを診る場合、いくつかポイントがありますが、その一つが「深さ」を把握することです。

肩こりで辛くなる部位には、大きく分けて2パターン

肩包体

一つが「肩包体」と言われる、鎖骨・肩甲骨・腕〜から影響が出ている場合です。

もう一つが「体幹部」の胸郭(肋骨や脊柱)から影響が出ている場合。

比較的「肩包体」は浅い位置にあるため、治療はしやすい傾向にあります。場所柄、動きも多い場所であるため、コリも重篤化しにくい部位です。

動きが多い分、「緊張肢位」だったり、肩にぎゅーっと力がはいるようなクセがあると、疲れがすぐに貯まるため、改善しても日常生活が忙しいと戻りやすくもあります。

体幹部

「体幹部」から起きているものは、位置も深く、動きも少ないために疲労は抜けやすいです。

姿勢の影響や、呼吸への影響も強いため、精神状態や自律神経系への影響も強い。

したがって、このパターンの肩こりの方のほうが悩みも重い方が多い印象です。

浅い位置も深い位置も、鍼灸で対応することが可能です。

やることは一緒ですが、深い位置はある程度の技術がないと、避ける傾向が強いため、鍼灸師の腕も見極める必要があります。

患者側からも、ここってどうなっているの?という質問は積極的にする事をお勧めします。

担当の方の知識や治療へ向ける熱量などを確認する意味としても大切ですし、

何より施術者は基本的に仕事好きが多いです。質問されると、嬉しくっていろいろなことを話してくれる施術者が多いと思いますので、自分の身体への意識を高める意味でも、聞いておいて損はないはずです。

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