さまざまな症状に効く鍼治療
身体的な不調や病気のほか、ストレスや緊張など精神的な問題、美容の悩みなど、幅広い症状に効果が期待できる鍼灸。つらい症状の改善だけでなく、身体の調子を整えて自然治癒力や免疫力を高めることで、病気の予防にも役立ちます。
具体的な施術方法は、ひとりひとりの症状や体調のほか、サロンや治療院、鍼灸師の方針などによっても異なります。施術を受ける前にサロンや鍼灸院に問い合わせて、自分の希望する鍼治療が受けられるかどうか確認したり、相談してみてください。
かかりつけのサロンや鍼灸院を見つけておくと、年齢や季節によって変化する身体の状況にあわせたケアを継続でき、健康維持につながります。いつまでも美しく、毎日を健康に楽しく過ごすために、ぜひ鍼治療を有効活用してくださいね。
鍼治療の効果とは
鍼治療か効くメカニズムについては、まだ解明されていないことも多くあり、未知数です。効果があるのはわかっているが、その科学的証明が追いついていない。その一方で、鍼でツボを刺激することで身体に変化が起こることは多くの症状で認められており、研究が進む中でさまざまな科学的根拠が示されつつあります。
痛みへの効果
鍼の刺激によって、痛みを抑える作用のあるホルモンが脳内に分泌されます。また、脳に痛みを伝える神経の働きをブロックするため、痛みが伝わりにくくなります。この2つの作用により、痛みが緩和されると考えられています。
リラックス効果
鍼の刺激により、リラックス効果のあるセロトニンなどのホルモンが分泌されます。また、緊張状態にある筋肉を緩めることで、ストレスや緊張を和らげたり、心を安定させる作用のあるツボを刺激することで、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。その結果、身体を興奮・活動させるために働く交感神経よりも身体を休ませるために働く副交感神経が優位になり、リラックスした状態になります。
自律神経を整える
自律神経のバランスを整え、交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズになるようにアプローチします。自律神経は、胃腸などの内臓の働きや血圧のコントロールにも関係しているため、自律神経を整えることで胃腸の働きや血圧の安定・回復にもつながります。さらに、寝つきがよくなる、熟睡できるなど、眠りの質の向上にもつながります。現代病ともいえるこの疾患で、メンタルを病む方も多く、当院の治療では自律神経の正常化に重きを置いて、全ての施術に当たります。
筋肉のこりやハリへの効果
鍼の刺激により血液やリンパの流れが改善し、たまっていた老廃物を排出したり、筋肉の緊張をほぐしたりすることで、首・肩のこりや、こりが原因で起こる頭痛などを和らげる効果が期待できます。
美肌効果
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれており、真皮層のほとんどはコラーゲン線維でできています。鍼で真皮層が刺激されると、細胞は「傷つけられた」と認識し、その部分を修復するためにコラーゲンやセラミドなどの生成が活発になります。それによってターンオーバーのサイクルが整い、肌の弾力やみずみずしさがアップして、シワやたるみが改善されます。
また、鍼の刺激で血行がよくなると、肌のくすみが解消されてワントーン明るくなります。さらに、筋肉のこりがほぐれてたまっていた老廃物が排出されることで、老廃物の重みで下がっていた筋肉が持ち上がり、リフトアップにもつながります。
血液やリンパ液の代謝改善
鍼の刺激により血液やリンパの流れがよくなると、新陳代謝も活発になります。もともと人間の身体に備わっている自然治癒力や免疫の働きが高まって、不調の改善や、病気になりにくい身体づくりに役立ちます。
WHOが鍼灸の有効性を認めた疾患
1997年、NIH(アメリカ国立衛生研究所)から、鍼灸療法の病気に対する効果とその科学的根拠を認める見解が発表されました。また、2002年には世界保健機関(WHO)がさまざまな症状や病気に対する有効性を認める発表をしています。
運動器系
関節炎、リウマチ、五十肩、腰痛、腱鞘炎、むちうち、捻挫など
神経系
頭痛、めまい、神経痛、自律神経失調症など
循環器系
動悸、息切れ、高血圧症、低血圧症、動脈硬化症など
呼吸器・消化器系
喘息、気管支炎、便秘、下痢、胃炎など
代謝内分泌系
貧血、痛風、糖尿病など
婦人科系・泌尿器系
生理痛、月経不順、更年期障害、冷え症、膀胱炎、腎炎など
耳鼻咽喉科系・眼科系
中耳炎、耳鳴り、メニエール病、鼻炎、咽喉頭炎、眼精疲労など
小児科系
小児喘息、夜尿症、消化不良、食欲不振など