スキンケアに関わる肌の仕組み

肌に関する科学的な知識がほんの少しあるだけで、自分の状態がわかります。肌の状態がわかることで、変化に対応も、バランスを整えることもできます。肌は大事にしたいけれど、甘いものもお酒も大好き、と言う方でも大丈夫です。

人体最大の器官の一つである「肌」の主な構造や役割、作用について詳しくご紹介します。

肌の層表皮角質層からの水分蒸散量

肌の「層」

肌は3つの層でできています。最も深部にある「皮下組織」は、外気の断熱や保温、エネルギー維持の機能を持つ脂肪の層です(全体脂肪の半分の脂肪が皮下組織に存在します)。また、たるみを防ぐための組織「疎性結合組織」も、この皮下組織に含まれており、皮膚下にある脂肪や筋肉をつなぐ役割があります。

中間層である「真皮」は、そのほとんどが「密性結合組織」でできています。真皮には、汗腺・皮脂腺・毛包があり、血管や神経も通っています。お肌の弾力性や柔軟性に関わるコラーゲン(タンパク質)もここに存在しています。


皮膚の最も外にある「表皮」は、3層ので最も薄い層です。表皮は「経表皮水分蒸散量¥を調節するほか、暑さ・寒さ、汚染、紫外線、病気や感染症を引き起こす菌やウイルスから肌を守るバリアの役目も果たしています。

表皮は皮の中で最も薄い層ですが、部位により厚さは異なります。部位によって、保護の必要性が異なるためです。手のひら、足底の皮膚の厚みと、まぶた、唇の皮膚の厚みを比較するとよくわかると思います。



表皮

ほとんどの美容製品は、表皮に成分を届かせるようにつくられています。ただ、表皮も何層に分かれており、ここからは「角質層」と「皮脂膜」に着目してご説明します。



角質層

角質層は、皮膚をバリアする役割を担っていて、「角質細胞」からできています。角質細胞とは、ケラチンというタンパク質でできた平らな細胞のこと。この角質細胞の隙間を埋めるのが「細胞間脂質」です。タイルの壁だとすると。角質細胞はタイル、細胞間脂質はモルタル、と言うことができます。この構造によって、角質層は素晴らしいバリア機能を持つことができるのです。

表皮の最内部である基底層で造られた細胞は、外側に向かって移動し、角質層に達すると、アカとなって剥がれ落ちていきます。



皮脂膜

水・汗・皮脂から構成される「皮脂膜」は、皮膚の最表面を覆う保護膜です。目には見えないのですが、身体全てを覆っており、角質層を菌やウイルスから守る、いざという時の保険みたいなものです。また、うるおいを保ち肌の柔軟性を維持する役割も担っています。

皮脂膜は、加齢や洗いすぎによって良くない影響を受ける事があります。逆に言うと、皮脂膜を健康に保つことで、角質層の水分蒸散量を減らし、肌の水分量を改善する事ができるのです。

「みずみずしさ」と「うるおい」は一般的には同じ意味を指す言葉とされていますが、スキンケアの意味においては異なります。「みずみずしさ」は肌の水分量を指し、「うるおい」は水を細胞内に保持する力のことを表します。



角質層からの水分蒸散量

肌の7割以上は水分によってできています。一見豊富な水分量に見えますが、身体は常に水分を失っています。皮膚表面から蒸発していく水分量は、角質層からの水分蒸散量から測定することができます。

蒸発していく水分の量は、身体が自然にコントロールしています。しかし、乾燥や脱水に悩みを持つ方が大勢いることを考えると、環境や生理的要因、スキンケア法や食事なども、蒸発していく水分量に関係していると思われます。



うるおいを逃さない

乾燥した環境や過度なクレンジングは、肌の乾燥やかさつき、くすみ、色むらに加え、かゆみやつっぱり感といった症状につながります。

肌の水分不足によって起こるこのような症状には、以下の方法によるスキンケアがおすすめです。1つは、水分を肌表面に引き込むこと。美容鍼は表皮にとどまらず、さらに奥の層と筋肉まで刺激し、潤いや金の働きを助けます。保湿成分を豊富に含むスキンケア製品を併用することでみずみずしさを手に入れる事ができるでしょう。2つ目は、肌のバリア機能をサポートする製品を使用し、うるおいを逃さないことです。この2つの方法で、肌はやわらかく保たれ、みずみずしさを取り戻します。加えて、毎日たっぷりの水を飲むことで効果はより高まるでしょう。


Mechanism of skin related to skin care

With only a little scientific knowledge of the skin, you can know your condition. By knowing the condition of your skin, you can respond to changes and balance it. Even if you want to take good care of your skin but love sweets and alcohol, it's okay.

We will introduce in detail the main structure, role, and action of "skin," which is one of the largest organs in the human body.

Skin layer Epidermis Evapotranspiration from the stratum corneum

"Layer" of the skin

The skin is made up of three layers. The deepest "subcutaneous tissue" is the layer of fat that has the functions of insulating, keeping warm, and maintaining energy in the outside air (half of the total fat is present in the subcutaneous tissue). In addition, the tissue "loose connective tissue" that prevents sagging is also contained in this subcutaneous tissue, and has the role of connecting the fat and muscle under the skin.

Most of the middle layer, the dermis, is made up of "tight connective tissue." The dermis has sweat glands, sebaceous glands, and hair follicles, and blood vessels and nerves also pass through it. Collagen (protein), which is related to the elasticity and flexibility of the skin, is also present here.

The outermost "epidermis" of the skin is the thinnest of the three layers. The epidermis "regulates the amount of transepidermal water evaporation, and also acts as a barrier to protect the skin from heat / cold, pollution, ultraviolet rays, bacteria and viruses that cause diseases and infectious diseases.

The epidermis is the thinnest layer of skin, but its thickness varies from part to part. This is because the need for protection varies from site to site. You can see it by comparing the thickness of the skin on the palms and soles with the thickness of the skin on the eyelids and lips.

Epidermis

Most cosmetological products are designed to reach the epidermis. However, the epidermis is also divided into several layers, and from here on, we will focus on the "stratum corneum" and "sebum film."

Stratum corneum

The stratum corneum plays a role in barriering the skin and is made up of "corneocytes". Corneocytes are flat cells made of a protein called keratin. "Intercellular lipids" fill the gaps in these corneocytes. If it's a tile wall. It can be said that keratinocytes are tiles and intercellular lipids are mortars. This structure allows the stratum corneum to have a wonderful barrier function.

The cells made in the basal layer, which is the innermost part of the epidermis, move outward, and when they reach the stratum corneum, they become red and peel off.

Skin oil film

The "sebum film", which consists of water, sweat, and sebum, is a protective film that covers the outermost surface of the skin. Although invisible to the eye, it covers the entire body and protects the stratum corneum from bacteria and viruses, which is like insurance in case of emergency. It also keeps the skin moisturized and soft.

The sebaceous membrane can be adversely affected by aging and over-washing. Conversely, by keeping the sebum film healthy, it is possible to reduce the amount of water evaporation from the stratum corneum and improve the amount of water in the skin.

"Freshness" and "moisture" are generally considered to have the same meaning, but they are different in the meaning of skin care. "Freshness" refers to the amount of water in the skin, and "moisture" refers to the ability to retain water inside the cells.

Amount of water evaporation from the stratum corneum

More than 70% of the skin is made up of water. At first glance, it looks like abundant water, but the body is constantly losing water. The amount of water evaporating from the skin surface can be measured from the amount of water evaporation from the stratum corneum.

The body naturally controls the amount of water that evaporates. However, considering that many people have problems with dryness and dehydration, it seems that environmental and physiological factors, skin care methods and diet are also related to the amount of water that evaporates.

Don't miss the moisture

A dry environment and excessive cleansing can lead to symptoms such as dryness, dryness, dullness and uneven color, as well as itching and tightness.

For these symptoms caused by lack of water in the skin, we recommend the following skin care methods. One is to draw water to the surface of the skin. Beauty acupuncture stimulates not only the epidermis but also the inner layers and muscles, helping to moisturize and work with gold. You can get freshness by using skin care products that are rich in moisturizing ingredients. The second is to use products that support the barrier function of the skin so that moisture is not lost. These two methods keep your skin soft and regain its freshness. In addition, drinking plenty of water every day will be more effective.

症例 20代後半 女性 不眠症・不安感

※患者さまにコラムにすることを了承していただいた症例のみを掲載しています。

今回の患者さまは、この「症例コラム」をみて来院を決めた、と言っていただきました。こんな拙い文章で恐縮ですが、少しでも人となり、や考え方を知っていただけて、ものすごく嬉しかったです。書いててよかった。

ネット予約から「全身美容鍼」をご予約をいただいていました。

予約システムからお悩みを記入していただいていましたが、ざっくり「日によって起き上がるのも辛い事がある。心療内科に行ったが、異常は無く疲れから自律神経のバランスが乱れている、と言われた。処方箋も出されたが、薬が怖くて飲みたくない。一度見てもらえないか。」とのことでした。

来院されてから、問診にてお話を詳しくお伺いします。

「美容鍼を前から受けてみたいと思っていた。探しているうちに大沼鍼灸を見つけ、メンタル疾患もみてもらえると知り、受けてみたいと思った。」とのこと。実は当院はこういった美容鍼をきっかけにお身体の不安も見てほしい、というケースがとても多く、メンタルの調子と美容の深い関係が現れていると痛感します。


症状
1ヶ月ほど前から寝付きが悪く、次の日の仕事に影響が出るのが不安で余計に眠れなくなる。24時に寝る体制に入っても寝付く時間は2時は過ぎる。改善しようと早めに床につくが、22時に寝ようとしても2時くらいまで眠れない。中途覚醒は無い。朝はもちろん寝足りなく、アラームのスヌーズは5分おきで1時間設定しているとのこと。

更に、不眠の症状が出る前から、たまに息が苦しく動悸がつよくなる感覚があるとのこと。えずくような苦しさもでて、目の前の仕事に集中できない、タスクも溜まっていく、すると焦ってさらにだるさが強くなる。疲れが顔に出ているのが気になり、美容鍼をメインに身体も治療できれば、という事です。


施術
問診(カウンセリング)でお話頂いた内容を基に、お身体を診ていきます。
まず、不眠がある方は基本的に表情筋・首の緊張が強い事が多くあります。お布団にはいっても緊張が抜けず、深いリラックスモードに入る事ができないためです。入眠も悪くなりますし、睡眠中も脱力がうまく出来ずに、筋肉の過緊張や他の部位の緊張、特に顎の噛み締め、歯ぎしりが見られる事もあります。
今回の症例も例外ではなく、ストレートネックで常に首の緊張が強くありました。仰向けで完全に脱力していただくようにお伝えしても、無意識下での緊張ですので、どれだけ意識したところでゆるみません。こういった場合は、緊張状態で固まっている筋肉に鍼で刺激を入れてあげるのが効果的です。こりが強い場合、皮膚がチクチクする鋭い痛みがあるか、ズーン・ドーンといった響くような反応があります。刺激を感知する感覚器はコリで麻痺していますから、鍼でハッと目を覚ますようなイメージになります。この患者さまの場合は、主に右側のだるさを訴えていましたが、触診で硬さが目立ったのは左側でした。鍼も手技も、左側の反応が悪く鈍くなっていましたので、左右で刺激量を調節しながら進めて行きます。今回は「全身美容鍼」での施術でしたので、身体はポイントをしぼっていきます。
お顔の方ですが、思っていたほど(身体のバランスに比べて)左右差がありません。「疲れたように見える顔」「たるみ」「顔色」が気になるとのことで、自律神経系を整えるために頭や首にも鍼を多めにちらしていきます。さらに動きの悪くなった表情筋を動かしていくために、電気鍼によって大きく動かしていきます。痛みもなく大きく動いてくれたので、血の巡りも良くなり、結果として自律神経系も調整され、通電中はお休みになられていました。鍼の痛みは、思っていたよりも痛かったが、大した痛みではない、とおしゃっていました。通電中はお休みになっていたようで、終了後、「普通に家のベッドで目が覚めたと思って混乱した。」とおっしゃっていました。短時間でも深く睡眠を取ることはとても重要です。夜まとまった時間を取るのも良いのですが、気の向くままに短いお昼寝をしつつ、だらだらと身を休めるのも時には必要だと思います。

身体を整えた上で美容鍼を施すことで、より緊張が緩和し、自律神経系の安定に繋がり、結果として美容鍼自体の効果も強く出てくれるようになります。
初回にしては、とても反応も良くすんなり緊張が緩和してくれた例でした。ご本人も緊張が取れた自覚があり、とても喜んでいただけました。基本的には3週に一回の施術、あとは日頃のストレスによる身体の反応、疲労の蓄積具合を見て、治療スパンを長くしたり短くしたりしてみてください。

症状の相談は、大沼鍼灸の公式LINEまでご連絡ください。

うつ病(鬱)

うつ病の概要

脳の機能にトラブルが生じて起こる、「憂鬱(ゆううつ)な気分」を主とした精神状態をうつ病という。うつ病は「興味関心や楽しみ喜びの感情がなくなる」、「少しのことでも疲れやすくなる」、「動きたくなくなる」など症状があり、「心身の両面にわたり生命力が低下する疾患」なので、ほとんどに身体的な症状を伴います。通常、憂鬱な状態は、自然治癒力で時間とともに和らいでいくものですが、回復が追いつかなくなったり、さらに悪化して家事・育児・仕事・勉強・人間関係など、日常生活への支障が出てることで「病気」として捉えられることになります。

うつ病の原因

うつ病の原因は多岐に渡ります。日常生活の中で起こる、さまざまな要因が複雑に絡み合い、うつ病の原因となっています。中でも最もきっかけになりやすいのは「環境要因」だと言われています。環境要因とは「大切な人との死や別れ」、「仕事・財産・家庭など、大切なものの喪失」、「人間関係」、「引越しや転職など環境の変化」などをいいます。また、性格の特性もうつの発生要因と言われています。「責任感が強い、完璧主義、凝り性、几帳面、仕事熱心、他者配慮を大切にする」といった、普段からエネルギーを多く使う人は、うつ病の発症リスクが高いと言われています。他にも、遺伝的要因・持病の慢性疾患によって、「セロトニン」や「ノルアドレナリン」などの、人の感情に関わる情報伝達物質が正常に機能していないことも要因として考えられます。

うつ病の症状

うつ病の主要な症状としてまず挙げられるのが「喜びや楽しみの消失」「延々と続く憂うつな気分」「生活が楽しめない」というものだ。こういった症状が2週間以上継続し、日常生活に支障をきたしたものをうつ病と判断します。早い時点で自覚できれば、悪化することもなく回復しますが、これらの症状は「生活習慣病」とも似ており、ジワジワと進行していくためになかなか自覚しにくいのが特徴です。指標として気を付けていただきたいものが「睡眠」です。「寝つくまでに30分以上かかる、睡眠中何度も目が覚める、眠いのに早く目が覚めてしまう、熟睡できない」といった自覚があれば、一旦自身の生活や身体を振り返って見ることが大切になってきます。

うつ病の検査・診断

医院での診断の際、まずは尿、血液、体温、血圧、体重測定などを行い、現在の抑うつ状態が身体的疾患によるものなのかを確認されます。その後、身体的疾患の場合と同じように「今ある悩み」や「日常生活のストレス」についてカウンセリングを行います。大沼鍼灸ではこの際、会話の内容はもちろん表情や全体的な様子からも病状を判断します。

うつ病の診断には多くのスケール(指標)がありますので、ぜひ試してみてください。下記のボタンから外部の無料シミュレーションへ飛びます。

うつ病の治療

うつ病の治療として、最重要なのが「心身の疲労回復」になります。

仕事や家事の量を減らす、といった簡単なものから、自己治癒力を上げるための軽い運動、そして鍼灸やマッサージや整体といった徒手療法まであり、これらを有効に活用することで、身体を「良い状態」へ導きます。身体症状が軽減していくと、精神面にも余裕が出てきて結果脳神経系の疲労も回復して行きます。

精神科や心療内科では「薬物療法」の併用も推奨される場合がありますが、基本的には医師と相談(薬が嫌な場合はしっかり伝えましょう。減薬の方向へ進んでくれます。)して方針を決めます。

お身体が回復してこれば、必要以上に多くの服薬は必要なくなってきますので、ご安心ください。

セロトニンやノルアドレナリンなど感情の調節に関わる神経伝達物質が正常に機能するようサポートする「抗うつ薬」を使用し、服用から効果の発現までおおむね2週間ほどかかることが特徴です。医師を信頼し、大沼鍼灸へもご相談いただいても構いませんので、すぐに効果が出ないからと言って服薬を自分の判断で止めたりせずに、主治医の指示に従って一定期間服用すると良いでしょう。抗うつ薬は副作用が少ないものも開発されてきていますが、辛い副作用がある場合は抱え込まずに気軽に全てをお伝えください。

うつ病の予防と寛解後の注意

うつ病の期間は「急性期」「回復期」「寛解後」の3つに大別されます。全ての期間において鍼灸治療をはじめとしたと徒手療法は有効ですが、急性期に重視すべきなのが休養、回復期は薬物療法と生活見直し、寛解後の再発予防には精神療法・カウンセリングだといわれています。

メンタル疾患

うつ(鬱)・気分の落ち込み

熟睡できない、集中力・やる気が出ない、疲れやすい、疲労感が抜けない、動悸や息苦しさ、イライラする、会社や学校に行きたくない、理由もなく泣いてしまう、人と会いたくない。
首・肩・背中・腰のコリ・痛み、腹痛、頭痛、めまい、耳鳴り、があるが病院に行っても原因が分からない
こころの病気(うつ病・うつ状態、不安神経症(全般性不安障害)、パニック障害、心身症、ストレス障害、適応障害、自律神経失調症、睡眠障害(不眠症)など)

頑固な首肩こりや頭痛、腰痛で悩んでいるのに、レントゲンやCT検査ではどこにも異常が見つからないというような事があります。このような原因不明の痛み・不快感を「不定愁訴」といいますが、これらもストレスによるものであることが多いのです。このような不定愁訴がある時は、身体の症状ばかりに目を向けるのではなく、生活全体を見直して、ストレスの原因を探し出すためのゆったりした視野が大切になってきます。


うつ病・気分の落ち込みへの鍼灸治療

大沼鍼灸では、その助けとなるべく、ご自身が感じておられる社会的・精神的ストレスや、それらのストレスからくる症状の改善を目的とした施術を行っています。
個人により、どのようなストレスにどの程度弱いのか、症状の現れやすい場所ははどこか、は人によって様々です。そのストレスが“個人の許容できる範囲を超える”と、ストレス関連疾患へと疾患へと進行して行きます。つまり、「受ける(仕事や家事育児人間関係)ストレスのコントロール」と「受けたストレス(身体の辛さや痛み、疲労)のコントロール」が疾患の予防に繋がります。
このように、ストレスと身体は互いに密接・複雑な関係にあり、医療の現場においても、個々の事例において関連を明確に判断するのは容易ではありません。身体の病気といえどストレスの関与が大きいと判断したなら、まず身近な人・専門家へ相談することが解決の糸口になるかもしれません。

肩こりについて

「肩こり」といえば、当院で最も見る機会が多い疾患の一つです。

今の時代、デスクワークの方はもちろん、そうでない方でも当たり前のように持っているもの。辛くて吐き気や頭痛を催す方もいれば、日常的に感じるが無視できる程度の方もいます。裏に何らかの疾患が隠れている場合もありますが、肩こりそれ自体が命を奪ったりすることはありません。

そこが怖いところ。これまでの大体の肩こりは「大した事ではない」とされてきたわけです。病院へ行っても、重篤な疾患が見つからず、折れても切れてもいない、となれば、薬で様子を見てね、となります。病院に余裕があったり、良い先生であれば機能訓練(リハビリ)で対応してくれるところもありますが、ほとんどの方はそこで路頭に迷ってしまうわけです。

そうはいっても、四六時中肩は辛いし、吐き気はするし、頭痛で頭は回らないし、仕事どころか生きているだけで辛い。そこまで行かなかっとしても、肩こりに意識を奪われているというのは、長いスパンで見れば大変な損失、大きな足枷になるのは間違いないと思います。

美容に関しても、生活の質に関しても、仕事などのパフォーマンスにしても、「肩こり」は大きなおおきな障害です。気構える必要はありませんが、ゆるーい気持ちで、コリと向き合い、辛いどころか「気持ちの良い肩」を取り戻すために、「最後の砦」とも言われる鍼灸をお試しください。

症例 30代前半女性 ストレス・PMS(月経前症候群)

ストレス PMS(月経前症候群) 30代前半女性


夕方の時間、仕事を久しぶりに早上がりして来院いただきました。

以前にも首や肩のこりと美容鍼で通院いただいていましたが、コロナ以来のご来院となりました。

期間が空いても、こうやってご相談に来ていただけるのは治療家として本当に幸せなことです。



主訴

生理前の腹痛、足の冷えとのぼせ。

日常からある首こり肩こり、ひどい時は頭痛も。

ストレスによるだるさ・虚脱感・やる気の低下・不安感

来院前にLINEよりご相談いただいていていましたが、細かなニュアンスや話すときの表情やテンションも知りたかったため、補足とともにお話を伺います。


お話をお伺いすると、仕事で重要なポストを任されることになった。さらにそこにコロナがぶつかってしまい、二転三転する日々の対応、上司と部下の間に挟まれ、もう泣きたいです。。。との事。

仕事でのストレスが増えてから、明らかに体調は悪くなり、以前あった症状もみるみる悪化していったようです。ここ半年間の出来事でした。


以前から責任感が強く、しっかり印象の強かったお客様だけに、期待に応えようと奔走されていたのだろうと予想できます。

お身体もチェックし、本人の自覚と実際に身体で起きていることの差異がないかをチェックします。


診察と施術

腹部の冷え、拍動が強く、脈も早く浅い。腹部圧痛はありません。

生理前の2〜3日間が一番症状が強く、腹部と腰の鈍痛とだるさがあります。波があり、強い時はうずくまってしまいます。

ここまでは歩きではなく車できたとのことで、安静時でも常時この状態のようです。季肋部(肋骨の下部分)、背中の冷え。特に仙椎から腰椎下部の冷えが強く、軽く汗ばんでいます。

後頭部から首と背中の上部・肩も硬く、知覚も鈍麻しています。私が触ってもあまり感覚がないようです。

肌質にも変化があり、赤い大きめの吹き出物が顔面部と背中側にも少し出ています。

⇨いわゆる「ハイ」の状態です。交感神経が優位になり、常時アクセルを踏んでいるような、興奮している状態です。気が逆上し、末端の血流が低下して冷えが強くなります。交感神経の作用により感覚も感じないようになっていますが、疲労は蓄積しています。このまま溜まっていけば、どこかでパンクすることになります。ストレス過多による肌質の変化(乾燥やザラザラした質感・赤ニキビ)も見られています。

⇨基本的には自律神経へアプローチする方向で施術を行いました。指圧あんま手技はゆっくりと、できるだけ力が抜けるように。今回は特に緊張も強かったため、時間をかけました。

そこから鍼です。硬さのある頸椎から胸椎上部の脇、頸部から肩上部、棘上下筋、下半身では腎兪周辺と仙骨付近を念入りに、腰椎の夾脊穴へ鍼と石灸をかけます。子宮へ分布する神経は、主に腰から出ていますので、特に時間をかけていきます。

横向きで肩甲骨剥がし、下半身のストレッチも加え、全身の動きも調整していきます。

仰向けでは顔面部、特に頭部と額に電気鍼をかけます。軽く動きを出し、痛みのない範囲で行います。

婦人科への通院がなかったことから、受診をオススメしました。0−30代の子宮内膜症はかなりポピュラーになってきているように感じます。身近な疾患だからこそ、知識とご自身の感覚を大切にされ、うまく付き合っていくことが重要だと思います。

生理前になるといつもよりイライラしやすくなったり、食欲が増したり、にきびが増えたり、眠くなったりすることはありませんか?

その症状はもしかするとPMS(月経前症候群)かもしれません。

PMSチェックリスト

□ 下腹部の痛み

□ 胸の張り・痛み

□ ニキビ・シミなどの肌トラブル

□ むくみ

□ 頭痛

□ めまい

□ イライラなどの情緒不安定

□ 過食傾向

□ 眠気

□ 睡眠障害

□ 注意力の低下

PMSは生理の3~10日ほど前に現れることが多く、

排卵後2週間続く人もいれば、生理前の2~3日だけ現れるという人もいます。

症状に個人差が多いことや、生理が始まると症状が軽快していく人が多いのが特徴です。



婦人科系疾患の中で、月経周期が乱れやすい、経血量が少ないことがある、あるいは経血に赤黒い塊が混じっていたりすることがある、月経痛が酷いなどの悩みを抱えている方は、多くの場合、同時に慢性的な冷え、頭痛や肩こり、疲労感といった悩みも抱えていることが多いかと思われます。これは、体内の血液が瘀血(おけつ/流れが悪く滞りがちな血液)となり、血流の悪化に伴って血液が栄養やホルモンを全身に十分届けて細胞を養うことができなくなっていることに起因する場合が多くあります。東洋医学で言う五臓六腑の五臓、すなわち肝・心・脾・肺・腎の内、蔵血(血液の貯蔵と血流量の調節をすること)をつかさどる「肝」に失調があると、
「肝」が十分な栄養ある血液を蓄えられなくなってしまいます。また、「肝」は疏泄(そせつ)という、気血(きけつ/東洋医学における人体の基本と考えられるもので、血液と、気すなわち体内の生気エネルギーのこと)をスムーズに体内に送り出し循環させる作用もつかさどっているので、その調子が整っていない状態では必要な栄養素が体内に十分届かなくなります。

このような場合、できるだけストレスを避け、規則正しい食事や睡眠で生活リズムを整えながら、鍼灸治療で体を温めて血行を促進し、血瘀(けつお/血液の循環が悪い状態のこと)の状態を改善させ、血がしっかりと栄養やホルモンを全身に運んでくれる状態にすることが大切です。

鍼灸適応疾患

神経疾患

神経痛、麻痺、痙攣、自律神経失調、神経症、心身症、脳卒中後遺症、頭暈、肩こり。

運動器疾患

こり、関節炎、関節症、肩関節周囲炎(五十肩)、関節リウマチ、ぎっくり腰、頸筋強直、むち打ち症、捻挫、腱鞘炎、腰痛症、外傷後遺症。

循環器疾患

心悸亢進、高血圧、低血圧、動脈硬化症、動悸、息切れ。

消化器系

口内炎舌炎、歯痛、胃腸炎、胃アトニー、胃下垂、胃酸過多、胆石症、肝機能障害、肝炎、十二指腸潰瘍、下痢、便秘、痔疾患。

呼吸器疾患

風邪予防、咳嗽、鼻炎、偏桃炎、咽頭炎、気管支炎、気管支喘息。

泌尿器疾患

ネフローゼ、腎尿路結石、膀胱炎、尿道炎、前立腺肥大、陽萎(インポテンツ)遺精、性機能障害。

内分泌疾患

尿崩症、バセドウ病、糖尿病、脚気、痛風。

皮膚科疾患

ニキビ、皮膚炎、蕁麻疹、ヘルペス、おでき等。

産婦人科

PMS、不妊症、月経不順、生理痛、冷え症、更年期障害、妊娠悪阻(つわり)、胎位異常(逆子)、乳腺炎、乳汁分泌不全。

小児科

小児神経症(疳の虫、夜泣き症など)、小児喘息、虚弱体質。

眼科

仮性近視、眼精疲労、眼瞼縁炎(ただれ目)、麦粒腫(ものもらい)、結膜炎、弱視。

耳鼻咽喉科

耳鳴、難聴、メニエール病、鼻炎、中耳炎、鼻血、副鼻腔炎。

症例 50代女性 三叉神経痛(舌痛症)

患者

50代前半 女性



主訴

舌・口腔・歯・顎関節・外耳など(全て左側)の痛み


美容鍼とコリの治療で、定期的に当院へ通ってくださっている患者さんです。もともと左の強い肩こりがあり、ご自分でもかなりグリグリほぐされているとの事で、その部分だけ別の人の身体のようになっていました…。右の肩甲骨まわりの緊張も抜けにくく、そこから派生する首コリもあります。自覚する程度のかみしめもあり、噛み合わせについては歯科医からも指摘されていたこと、それに加えて左肩と右肩甲骨周りの強い緊張から、頭痛もありました。

定期的に通ってくださっていたこともあり、以前のような強い症状もなく安定されていましたが、突如として謎の左側舌の痛みが発生。
舌を噛んだ時のような痛みがあり、体勢や口の動きで激痛を伴います。
だんだんと悪化し、歯や口腔内、左顎関節周囲まで痛みが放散していました。
病院でも歯科医院でも、検査の結果は異常無し。口腔カンジダやドライマウスなども無し。
可能性として三叉神経痛が挙げられる程度で、セルフマッサージを励行されたそうです。歯科医からは、歯からきている可能性もあるので、5本抜きましょうと提案もあったそうです。こわい。

ご自身でも調べて、鍼灸も効くのでは、とご相談を頂きました。


まず、口腔内に決定的な原因、つまり炎症などがないにも関わらず、痛みがある症状を総じて舌痛症といいます。
同じような定義の病状として、口腔灼熱症候群(バーニングマウス症候群)がありますが、ここでは総じて舌痛症と呼ぶことにします。
50-70代の女性に多い疾患で、今回は概ね症状も当てはまることから、この線で治療方針をとることにします。

施術

三叉神経には第一枝(眼神経)領域、第二枝(上顎神経)領域、第三枝(下顎神経)領域がありますが、今回は主に第三枝に痛みがあります。圧痛は強く、のけぞるほど。耳の近く、顎関節付近を触れるだけでも舌まで痛みがあります。
強い刺激はできないため、デルマトーム(皮膚分節知覚帯)に沿って切皮程度でアプローチを行いました。
同じく左側の頭部、首と肩のかたさ(痛みのためにかばっているようです)へも1-2cm程度刺入し、電気パルスを実施。痛みを抑えるために、鍼の麻酔効果を期待します。

2週〜1ヶ月に一度のペースで来院いただき、都度施術後の変化を伺います。初期はできるだけ間を詰めて来院いただけるように励行。ある程度の刺激が許容できるようになると、さらに組織の奥へ、奥へ、と治療を進めました。方針の大きな変換も必要なく、三叉神経上へのアプローチ、首肩頭部をゆるめることをメインに実施しています。下顎骨の内側にある内外側翼突筋も緊張が強く(舌の痛みから余計に力が入ったのだと思います)ここもゆるめるようにします。

結果

ちょうど3ヶ月目の今日、5回目の治療へお越しいただきましたが、かなり軽快されていました。前回の治療(4回目)の後、鍼の後のだるさなどが出たのち、症状の軽快が加速したようです。同じタイミングで子猫を家族に向かい入れたとの事で、癒し効果も少なからずあると思います。猫はかわいいですから。
何より患者の笑顔が弾けるようで、痛みが強かった時に比べると雲泥の差です。ここまで来ると、よっぽど日常で大きな変化がない限り、このまま軽快していく事がほとんどです。

考察

舌から放散する痛みがあり、その原因が定かではない場合、「舌痛症」や「バーニングマウス症候群」と診断されます。どちらも目に見えて異常がないため、医師からは三叉神経の治療を進められることになりますが、薬物治療がメインになるようです。
患者がもともと首肩のコリや頭痛、かみしめがあったことから、何らか日常での心理的・身体的ストレスによって発症したのではないかと推察しました。

何よりこの病の怖いところは、寝ても覚めても、食事の楽しみさえも奪う痛みがあるところです。原因もはっきりしないため、強い不安と孤独が罹患者を襲います。そこからうつなどのメンタル疾患へ移行する方も多く、同時にそこへアプローチする事が重要だと考えます。


症例 20代前半 肌荒れ

※患者様から許可を頂いた症例のみを掲載しています。

患者 20代前半 女性
はじめての鍼灸、美容鍼で不安はあったそうですが、当院の患者よりご紹介を頂いたそうです。本当に嬉しいです。


主訴
14歳ころから白・赤・黄ニキビが強く出始め、化粧品や食品を見直していますが、大きな改善は見られない。就職を機に、ニキビをはじめとした肌荒れが強くなってきた。



施術
恐怖心が強くありましたが、痛みは思っていたより大したことない、とのことです。電気を流すと反応も良く、表情筋が動きます。「変な感じがする(笑)」と、笑いが止まらない...
炎症が起きているニキビをメインに刺入。ニキビや肌荒れの出ている肌の皮下筋肉に鍼電気、首・肩・頭にも刺入してゆるめます。炎症の強く、大きなニキビへは数本施入し、電気パルスを入れます。


結果
施術後:一時的に顔の赤みが増加。痛みや不快ではなく、一時的な免疫反応であることを説明します。(治療後、ターンオーバーが活性するために、皮下に眠っているニキビが一気に出てくることもあります。その後、健康な肌が産生されてきます。)
1週間後:赤・黄ニキビの炎症が落ち着き、痛みが軽減したとのこと。ニキビが強くなることは無かった。
2週間後(2回治療後):新しいニキビが明らかに少なくなった。炎症のあったニキビが落ち着き、小さくなっています。

年齢が比較的若いこともあり、施術時から明らかに反応がよく出ていました。「駆け込み寺です!」とおっしゃっていただけたこと、治療後進むにつれてプライベートな相談までしていただけたこと、本当に嬉しく思います。



考察
ニキビは炎症であり、気が異常に溜まっている状態と考えます。白ニキビなどの肌の不調に関しては、首や肩、頭部の硬さも自覚があることから、気の滞留・循環不調と考えます。自覚はありませんが、背中の張りも強く、上腹部も冷えが強い。消化器系にも負担がかかっていそうです。ここは特に石灸を使用し、養生します。

症例 20代なかば女性/自律神経失調症

※患者様から許可を頂いた症例のみを掲載しています。


同じような症状の患者が続いたため、一例を共有します。梅雨時期は身体にこたえますね。
今回の患者さんは、雨が続く6月にお見えになりました。もともと天気に体調が左右されやすいとの事。

主訴として、
・考えがまとまらない
・やる気が起きない
・首のこり
・背中のこり


上記を予約時に入力頂いていました。特に、今まででは考えられないようなミスが増えてしまった、という点では特に戸惑いがあるようです。

ネットで調べると、病院では診断や治療もイマイチ効果が無いとの記事があり、コリの症状もあったため、当院を受診された。もともと学生時代には鍼灸接骨院へ通っていたこともあり、鍼灸は馴染みがあったのこと。

問診では、主訴の中でも「考えがまとまらない」という未だかつて味わったことのない感覚に、戸惑いが強くあるとのことでした。
新しく覚える仕事も、聞いてもすぐに忘れてしまう(メモを取る必要すらなかったものも忘れてしまう)、いままでできていた仕事も手が止まってしまう事もあったようです。
また、首や背中のコリは学生時代(中学)からあるようで、つらいのは通常運転、仕事をしているうちは仕方がないと思っている、とお話しいただきました。


ご本人にお話を聞いて、今度は身体を触診し様子を見ていきます。


施術


背骨に近いところから手技でゆるめつつ、かたさが残る部分に鍼を入れていきます。今回は、脊柱脇にある夾脊穴をメインに刺入していきました。脊柱から身体へ神経が走っているため、ここの硬さは特に重要視しています。肋骨(あばらぼね)と背骨がつく部分でもあり、ここの硬さが呼吸運動を阻害します。どこが痛いわけでもないけど、だるくてやる気が起きない、という場合は多々ここに原因があるとみています。深いところですから、指圧だけでゆるめるのは至難のわざです。石灸も使って温めます。
加えて、首〜頭部のつながりもしっかりゆるめます。数カ所を浅く鍼で刺激。今回は重さが残らないよう、細めの鍼でしていきました。その流れで側頭部、顔面の額からこめかみまで、身体に意識させるよう刺激していきます。ストレスがかかっている状態が続くと、例えば眉間にシワが寄るように頭部顔面に力みが入ります。顔面は自律神経支配ですので、いずれ疲労がたたってくるわけです。見逃したくない部分です。


結果


治療後は、身体の軽さを感じるとの事。鍼の違和感も残りませんでした。表情が明るくなり、目線も合うようになっています。首まわりも動かしやすいとの事ですが、可動域の変化はそこまでありません。筋肉の強い硬さというより、普段無意識的に筋緊張が起きている証拠です。2週に1度のペースを目安に来院頂くようにお話しし、不安であれば初めの1ヶ月程度は週一できれば尚良いですとお伝えしました。



考察

脈が細く浅く、拍動も早い。手汗と足汗も少しあり、冷えが手足からお腹と背中の上部まであります。脊柱の両側に手を添えると、ほとんど指が入りません。
肩甲骨周りはかなり柔らかく、深層から固まってきているようです。こういった場合は、心理的なストレスからきている事が多いようです。特に頚部から胸部までの硬さが強く、首の可動域も狭い。胸椎と肋骨の間もギッチリと詰まっており、これでは呼吸が浅くなって自律神経にも負担がかかります。呼吸は常時行われますから、四六時中常にストレスを感じているようなものです。

「やる気が起きない」「考えがまとまらない」という症状から、ひとつに「統合失調症」を頭に浮かべました。思考や感情を統合させる(まとめる)脳の機能が障害される疾患です。症状にも様々ありますが、特に認知機能障害が特に目立つようです。「やる気が出ない」という陰性症状も見られます。
ご本人曰く、調子には波があるとの事。悪化の方に振れる可能性も少なくありませんので、念のため病院も受診して頂くように伝えます。

当院に来院後、心療内科を受診。自律神経失調症の診断を受けたそうです。もともと学生時代には鍼灸接骨院へ通っていたこともあり、鍼灸は馴染みがあったのこと。

坐骨神経痛の鍼灸施術

坐骨神経痛の鍼

当院の鍼灸治療での坐骨神経痛(梨状筋症候群)への施術では、臀部(おしり)のツボやコリを見つけ、鍼を入れて電流を流すことにより血行を良くし、梨状筋の緊張を緩めることがメインになります。

また、鍼を刺すことで痛みを感じにくくする、麻酔作用も促します。

坐骨神経痛について

坐骨神経は、人体で最大の神経です。腰から出ておしりの後ろを通り、大腿の後面から足にかけて広く分布します。その坐骨神経の分布域に痛みやしびれ・感覚異常などがある症状を坐骨神経痛といいます。坐骨神経が走行途中で圧迫されて、このような症状が現れると考えられています。どの部分で坐骨神経が圧迫されているのかを手技や検査で探り、原因を取り除いていきます。

坐骨神経痛の原因となる疾患

椎間板ヘルニア

坐骨神経痛を起こす原因として最も多いのがこれです。

背骨は24個の骨と仙骨・尾骨が、椎間板や関節、靭帯によって連結されて構成されています。椎間板の中央には髄核という弾力性のあるボールがあり、動作にともなう体重の負荷を分散しています。

ちから仕事や激しいスポーツなどで椎間板が損傷すると、弾力性のある髄核が椎間板の外に押し出されることがあり、これを椎間板ヘルニアと言います。

坐骨神経が出ている下部の腰椎でこれが起き、とびだした髄核が坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛が発症します。

この場合の治療は、坐骨神経の道筋にあわせて鍼灸とマッサージをおこない、興奮した神経を落ち着かせることで痛みを抑えます。同時に、ヘルニアが起こっている腰全体の代謝が上がるように鍼灸と手技で刺激し、とびだした髄核が不要物として処理・吸収される「人体の正常な反応」がスムーズに進んでいくよう促します。本来であれば自己治癒力として自然と治るものなのですが、日常的なストレスや負荷によって修復力が低下しているため、鍼灸で刺激をしていきます。

梨状筋症候群

臀部・おしりの丸みは、皮下脂肪や筋肉によって形づくられています。

坐骨神経は臀部(お尻)の後ろを通るとき、筋肉や靭帯などの間、狭い隙間をすり抜け、あしのほうへ分布されています。

梨状筋はおしりのかなり深い部分にあり股関節を外旋させる仕事をしていますが、疲労して硬くなったり、炎症を起こし腫れたりすると、坐骨神経を圧迫して痛みを誘発してしまうことがあります。女性に特に多く、坐骨神経と梨状筋が交わる臀部の中央を指で押すと、痛みや痺れを感じるのが特徴です。

治療では、梨状筋のコリや炎症をやわらげることを目的に、おしりの筋肉だけでなく、関連のある腰や脚の筋肉も刺激していきます。痛みが軽くなってきたら、ストレッチや軽い運動も効果的です。

脊柱管狭窄症

加齢や、激しいスポーツを続けたりすることで、背骨を構成する椎間板・骨は変形してしまいます。

変形によって背骨の正常な湾曲が変化したり、腰椎どうしの結合がずれたりすると、腰椎と腰椎の間から出ている「坐骨神経」が圧迫されてしまうことがあります。

これを脊柱管狭窄症といいます。ヘルニアと違い、両足に坐骨神経痛が出ることもあるやっかいな難知性の疾患です。歩いていると腰から足にかけて痛みやしびれ・脱力などが起こり歩けなくなる、前屈した前屈み姿勢で休憩をとると楽になるという特徴があります(間欠性はこう)。

治療の方法はヘルニアと同じですが、変形してしまった骨をもとに戻すには大変時間がかかるため、筋肉や神経などの健康を保つために、継続的な治療が必要となります。

メンタル疾患の診断と病名

メンタル疾患、つまりこころの病気と一口に言っても種類も症状も多種多様です。こころの病気を診て、病名をくだす方法は、からだの疾患とは考え方が異なっているからです。


からだの疾患の場合、病名は臓器(内臓や筋肉など)の種類や部位、原因によって分類されることが多いのですが、こころの疾患の場合は、脳というひとつの臓器をメインに捉えており、さらに原因がわかっていない疾患が多い特徴があります。


そのために、最近では「特徴となる症状」と「持続期間」および「それによる生活上の支障がどの程度あるか」を中心に診断名をつける方向に変わって来ました。こころの疾患についてのおもな判断基準として、米国精神医学会が策定した【DSM】、世界保健機関(WHO)によってつくられた【ICD(国際疾病分類)】があり、日本でも多く用いられています。こうした診断の基準では、原因は問わないことがセオリーとなっています。


社会的なストレス・環境の状態も含めて総合的に診断することは治療方針を決めるのにとても重要です。

【うつ病】という診断がついた場合でも、ストレスがきっかけの場合もあれば、体の病気と関係していることもあります。多種多様な背景をからだから読み取りつつ、お話を伺いつつ、原因と向き合うことができるのは我々鍼灸師の強みであると考えています。

こり 痛み しびれ の原因は深層筋(インナーマッスル)にある

こり 痛み しびれ の原因は深層筋(インナーマッスル)にある

動きのガイドラインになる深層筋

身体の筋肉は、何層にも重なっており、比較的大きな皮膚表面近くにある表層筋と比較的小さな筋肉で、骨や関節近くの体の深部にある「深層筋」です。

表層筋は、身体全体や関節を動かす際に働くパワーを発揮する筋肉です。中枢の動きを阻害することなく、パワーを最大限に持っていくための、鞭の先のようなイメージです。

深層筋は、重心を微細にコントロールし、末端の力を最大限に引き出せるように最初に動く筋肉であり、動きのガイドラインになる筋肉でもあります。この深層筋はインナーマッスルとも呼ばれ、内側には骨、外側からは表層筋に挟まれているため、血行の不良を起こしやすく、疲労が溜まりやすい場所にあります。表層筋の圧迫により血液の循環が悪くなり、酸素・栄養の供給不足、二酸化炭素・老廃物・疲労の蓄積が慢性化します。このため、激しい運動でない日常生活でも、簡単に疲労が溜まっていき、あっという間に凝り固まっていくのです。

さらにこの深層筋(インナーマッスル)は、脳の支配領域が表層筋に比べて少なく、コントロールが難しいという特徴も持ち合わせています。動かすことが難しい上に疲労から拘縮することで、疲労を感知する感覚神経も鈍麻していき、自覚のないままどんどん拘縮は進行していきます。

深層筋が凝り固まってくると、中枢の動きは制限され、結果として表層筋や皮膚まで拘縮は飛び火していくのです。

インナーマッスルを鍼灸で的確に刺激する

大沼鍼灸では、この深層筋(インナーマッスル)に焦点を当て、身体の中枢から針で緩めていく治療を行います。

『一般鍼灸』では、比較的細い鍼を使用し、治療後のだるさを押さえたアプローチで改善を目指します。

『集中鍼灸』では、比較的太めの鍼を多数使用し、深層筋から表層筋まで原因となっている可能性のある部位を徹底的にゆるめていきます。筋肉の変化が著しいため、治療後の違和感が1−2日ほど残る方もいらっしゃいます。これは、凝り固まった筋肉が鍼を受け入れるスペースを作るため大きく緩む事・大きく緩んだ筋肉に多量の組織液が流れ込むことが原因です。違和感が消える頃には、栄養が水分が潤沢に廻り、ふわふわで状態の良い筋肉になってくれています。

不眠・睡眠障害と鍼灸

コロナ渦において不眠・睡眠障害を抱える人が急増

全てのメンタルの悩みに通ずる、不眠と睡眠障害。

当院の患者が訴える問題として、最も多いものに『不眠・睡眠障害』があり、現代の日本人は5人に1人が不眠に悩まされていると言われています。

ですが、不眠症で医師に受診する割合が極端に低く、寝る前に酒を飲む比率が最も高くことがフランスの製薬会社[サノフィ・サンテラボ]の国際睡眠疫学調査で判明しました。

史上初の大規模な国際調査では、日本・ドイツ・中国なと10カ国で約35000人にアンケートし、日本では約1万人が対象で、睡眠の悩みを訴えている人は全体で25%、日本人では21%という結果でした。

不眠を自分で抱え込んでしまう日本人

その対策は「医師に受診」が欧州などを中心に、半数近くいたのに対し、日本では最下位の8%にとどまりました。

不眠に悩んで睡眠薬を服用する人は日本で15%。逆に、不眠を解消しようと寝る前に酒を飲む人は、日本人が30%と1番多かったとあります。

ここからも分かるように、不眠症に悩む日本人の受診率の低さは、「病院に行くほどではない」、「薬に依存してしまうかも」、と言う不安感から来るものと予想されます。

睡眠薬の長期使用では依存症になる事例が多数あり、薬の摂取量も耐性がつく事で量が増えてきます。一時的な睡眠不足は問題はないのですが、慢性的な不眠症では疲労・だるさ・イライラ・記憶喪失、集中力減少やうつなどのメンタル疾患の原因になる可能性が高くあります。

不眠に対する鍼灸治療

不眠症は鍼灸治療が得意とするところです。東洋医学の古典医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』の中に(不得眠)(目不瞑)(不得臥)といった記載があり、昔から「不眠症」を病ととらえていたことが分かります。

不眠症は失眠または『不寝』といい、五臓でいうところの心・肝の機能の変調や、陰陽のアンバランスによって起きると考えられています。

心の臓による不眠は寝つきが悪く、寝ても夢をみる事が多いと言われ、肝の臓による不眠は眠りが浅く、よく目を覚まると示されてます。

当院のアプローチは顔面部、頭部、頚〜肩部、廃部などの自律神経系が巡る箇所を重点的に施術していき、身体の緊張を取り除く事で、深い睡眠を取れる身体に整えていくことが基本になります。

当院の患者様でも、多くの悩みに付随する形で、不眠や睡眠障害は必ずと言っていいほどついてくる印象があります。何気なく睡眠薬を服用し、心療内科や精神科に通院するほどまで悪化する例も多く見受けられ、睡眠の大切さを痛感します。

多くの方が不眠を改善したい気持ちで当院を訪ねてくださり、より良い睡眠を手に入れています。LINEやメール、SNSのDMからでもお気軽に症状のご相談をお待ちしています。

大沼鍼灸の鍼灸施術費は「医療費控除」対象です。

大沼鍼灸の鍼灸施術費は「医療費控除」対象です。

 

大沼鍼灸の鍼灸施術費は【医療費控除】の対象です。 

大沼鍼灸では一般鍼灸施術の場合、必ずレシートを発行いたします。

こちらの領収書の合計金額・他の医療機関での医療費や扶養家族の医療費の合算が1年間で10万円を超えると医療費控除の対象です。

詳しくは管轄税務署などにお問い合わせください。

大沼鍼灸の美容鍼

仙台の美容鍼

美容鍼のメカニズム

人間の皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれています。表皮から真皮へ鍼を刺し入れると細胞が組織が壊されたと認識して、人間の体に備わっている自然治癒力が働いて壊れた組織を修復しようとします。すると、新陳代謝が活発になり、コラーゲン・セラミドの分泌が促進されて血行もよくなります。

美容鍼では、肌の内側に直接アプローチすることで、むくみやくすみ、しみ、しわなどの改善が期待できます。

美容鍼による効果は、施術を重ねるごとに持続時間が長くなる傾向があります。肌の細胞への刺激を何度か重ねることで、コラーゲン・セラミドの分泌が進みやすくなるためだと考えられています。

美容鍼はどのくらいの頻度で通えばよいの?

施術を受けるのに最適な頻度には個人差がありますが、症状が改善するまでは週1回、その後も月1~2回程度のペースで美容鍼を続けることで、施術の効果を長い間維持できると考えています。一般的に施術を重ねるごとに効果の持続時間も長くなる傾向にあります。しかし、施術によって症状が改善しても、日々の仕事家事やストレス、気候の変化など、日常生活の中では常時体に負担がかかり続けているため、何もせずに良い状態を永遠に維持することは難しいものがあります。施術を受けないでいると、不調だったときの状態にまで戻ってしまうこともあるので、月1回でも、美容鍼以外のケアであっても、継続することが大切です。

電気を流す美容鍼とは?

当院の美容鍼では、鍼に医療用電気(医療パルス)を使用します。美容鍼は肌の真皮層や筋肉に直接アプローチすることにより、根本からの悩み改善や即効性が期待されています。鍼を刺すだけでも十分な刺激を与えられますが、より短時間で効果を得るために、鍼に電気を流す施術もあります。施術する部位やその日の体調などに合わせ、刺激を感じる一歩前の段階までの電流を流します。電気の周波数や量を調整することで適切な刺激を与えることが可能です。電気を流すことでより多くの刺激を与え、血流の改善や筋肉のこり・疲労緩和の効果が期待できます。


大沼鍼灸の美容鍼

美容鍼によって 代謝の悪い部分に血液が集まり、たくさんの栄養が与えられます。それはまるで肌の内側にほどこす美容パック。自律神経疾患の治療としてつくられた、このプラン。自律神経系が整うことで精神的な疲労にもアプローチが可能。みずみずしく、はじけるような笑顔を与えてくれます。美容に関係の深い筋肉や神経をピックアップし、集中的にアプローチしていく事で 内面から改善を目指す。外からのケアだけでなく、あなた本来の自然治癒力を取り戻す新しい美容のカタチです。 美容鍼は、自己修復力を最大限に引き出すための施術法です。効果を継続させるには定期的な施術をお勧めしています。


自律神経失調症|仙台の鍼灸院【大沼鍼灸】

病院で検査をしても異常が見つからない。でも身体の調子がいつも悪い。

それは自律神経の乱れが影響かもしれません。

自律神経が乱れると不眠や疲れ、頭痛、風邪をひきやすいなどの免疫力の低下、月経不順、動悸、冷え、のぼせなど様々な症状があらわれてしまいます。鍼灸治療により自律神経のバランスを整え、今までの症状を改善するとともにストレスに負けない身体を作ることが可能です。

大沼鍼灸の自律神経鍼灸治療

仰向けでお腹や手足の硬さ、痛みの反応を見て、手足や頭、お腹、背中、顔の自律神経に効くツボを選択して治療します。冷えが強く見られる場合は石灸を使い、芯までやわらかく温めていきます。西洋医学と東洋医学、どちらからもお身体をみることで、患者様にぴったりの施術を選定します。

自律神経の鍼を受ける方は鍼初体験の方も多く、刺激の調整が必須です。も合わせて行います。できるだけ患者様の不安を払拭できたらと思いますので、問診の際には遠慮なくお申し付けください。

鍼灸の適応疾患|仙台の鍼灸院【大沼鍼灸】

さまざまな症状に効く鍼治療

身体的な不調や病気のほか、ストレスや緊張など精神的な問題、美容の悩みなど、幅広い症状に効果が期待できる鍼灸。つらい症状の改善だけでなく、身体の調子を整えて自然治癒力や免疫力を高めることで、病気の予防にも役立ちます。

具体的な施術方法は、ひとりひとりの症状や体調のほか、サロンや治療院、鍼灸師の方針などによっても異なります。施術を受ける前にサロンや鍼灸院に問い合わせて、自分の希望する鍼治療が受けられるかどうか確認したり、相談してみてください。

かかりつけのサロンや鍼灸院を見つけておくと、年齢や季節によって変化する身体の状況にあわせたケアを継続でき、健康維持につながります。いつまでも美しく、毎日を健康に楽しく過ごすために、ぜひ鍼治療を有効活用してくださいね。

鍼治療の効果とは

鍼治療か効くメカニズムについては、まだ解明されていないことも多くあり、未知数です。効果があるのはわかっているが、その科学的証明が追いついていない。その一方で、鍼でツボを刺激することで身体に変化が起こることは多くの症状で認められており、研究が進む中でさまざまな科学的根拠が示されつつあります。

痛みへの効果

鍼の刺激によって、痛みを抑える作用のあるホルモンが脳内に分泌されます。また、脳に痛みを伝える神経の働きをブロックするため、痛みが伝わりにくくなります。この2つの作用により、痛みが緩和されると考えられています。

リラックス効果

鍼の刺激により、リラックス効果のあるセロトニンなどのホルモンが分泌されます。また、緊張状態にある筋肉を緩めることで、ストレスや緊張を和らげたり、心を安定させる作用のあるツボを刺激することで、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。その結果、身体を興奮・活動させるために働く交感神経よりも身体を休ませるために働く副交感神経が優位になり、リラックスした状態になります。

自律神経を整える

自律神経のバランスを整え、交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズになるようにアプローチします。自律神経は、胃腸などの内臓の働きや血圧のコントロールにも関係しているため、自律神経を整えることで胃腸の働きや血圧の安定・回復にもつながります。さらに、寝つきがよくなる、熟睡できるなど、眠りの質の向上にもつながります。現代病ともいえるこの疾患で、メンタルを病む方も多く、当院の治療では自律神経の正常化に重きを置いて、全ての施術に当たります。

筋肉のこりやハリへの効果

鍼の刺激により血液やリンパの流れが改善し、たまっていた老廃物を排出したり、筋肉の緊張をほぐしたりすることで、首・肩のこりや、こりが原因で起こる頭痛などを和らげる効果が期待できます。

美肌効果

皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれており、真皮層のほとんどはコラーゲン線維でできています。鍼で真皮層が刺激されると、細胞は「傷つけられた」と認識し、その部分を修復するためにコラーゲンやセラミドなどの生成が活発になります。それによってターンオーバーのサイクルが整い、肌の弾力やみずみずしさがアップして、シワやたるみが改善されます。

また、鍼の刺激で血行がよくなると、肌のくすみが解消されてワントーン明るくなります。さらに、筋肉のこりがほぐれてたまっていた老廃物が排出されることで、老廃物の重みで下がっていた筋肉が持ち上がり、リフトアップにもつながります。

血液やリンパ液の代謝改善

鍼の刺激により血液やリンパの流れがよくなると、新陳代謝も活発になります。もともと人間の身体に備わっている自然治癒力や免疫の働きが高まって、不調の改善や、病気になりにくい身体づくりに役立ちます。

WHOが鍼灸の有効性を認めた疾患

1997年、NIH(アメリカ国立衛生研究所)から、鍼灸療法の病気に対する効果とその科学的根拠を認める見解が発表されました。また、2002年には世界保健機関(WHO)がさまざまな症状や病気に対する有効性を認める発表をしています。

運動器系

関節炎、リウマチ、五十肩、腰痛、腱鞘炎、むちうち、捻挫など

神経系

頭痛、めまい、神経痛、自律神経失調症など

循環器系

動悸、息切れ、高血圧症、低血圧症、動脈硬化症など

呼吸器・消化器系

喘息、気管支炎、便秘、下痢、胃炎など

代謝内分泌系

貧血、痛風、糖尿病など

婦人科系・泌尿器系

生理痛、月経不順、更年期障害、冷え症、膀胱炎、腎炎など

耳鼻咽喉科系・眼科系

中耳炎、耳鳴り、メニエール病、鼻炎、咽喉頭炎、眼精疲労など

小児科系

小児喘息、夜尿症、消化不良、食欲不振など

通院・治療頻度|仙台の鍼灸院【大沼鍼灸】

治療の回数や頻度

鍼治療の回数や頻度は、身体の状態や症状の重さ、慢性的なものなのか急に起こったものなのかといった要因で変わります。一般的に、最初は効果が表れるまでに少し時間がかかることもあり、短い頻度で集中的に施術を行うことをおすすめします。治療が進むにつれてお身体は改善していきますが、同時に日々のストレスも受け続けてしまうことから、効果が表れ始めたときに施術の間隔が空いてしまうと元に戻ってしまうこともあります(日々受けるストレスの量、元々の体質にもよります)。

受け始めの時期は少なくとも1週間に一度、多い場合は二度、三度と施術を行い、症状が落ち着いたら少し間隔を空けて治療を継続していくと効果が長続きするとされています。少しずつ施術の間隔を長く取り、いずれは施術を受けなくても調子のいい状態をキープできるようになることが理想ですね。

治療回数の目安

治療の回数や頻度には個人差がありますが、一般的に、治療を開始した当初は1週間に1~3回の頻度で間を空けずに3~6回、集中的に施術を行い、その後は様子をみながら頻度を決めていく傾向にあります。

慢性的な症状には、週に1~2回の頻度で長期間(数ヵ月~数年)治療を継続し、急性の場合は、間隔を空けずに短い頻度で集中的に施術を行い、症状が治まれば施術も終了となることが多いです。また、体質改善や体力向上が目的の場合は、2週〜1ヶ月に1回程度、定期的に長期間、継続して通います。症状・病気の予防や健康維持のために行う場合は、月に1~2回のペースで定期的に施術を受けるとよいでしょう。スポーツをしている場合には、月に1~2回など定期的に行うか、あるいは試合などの前後に施術を受け、調子を整えたりアフターケアを行ったりします。

子どもでも鍼治療を受けることはできますが、子どもの年齢や症状により治療期間や頻度が異なります。大人よりも刺激の弱い施術を、短い時間で行います。お子さんをお持ちの方には、ご自宅でできる小児鍼のやり方をお教えしますので、お気軽にご相談ください。私も娘がおり、小児鍼に助けられている一人です。

鍼灸とは?|仙台の鍼灸院【大沼鍼灸】

鍼灸(しんきゅう)とは、身体に鍼や灸を用いた刺激を与えることを言います、多種多様な疾病への治療的な介入や健康増進を目的とする民間療法です。中国医学系伝統医学で用いられる治療法の一つで、補完・代替医療とみなされることもあります。諸子百家の時代の中国の文献に鍼灸治療が見られる」。理論が体系化されたのは、戦国から後漢にかけての中国で、最初の理論体系として(200年前後)に成立した【黄帝内経】(生理学や一般病理学についての【素問】と鍼灸理論が扱われた【霊枢】)と【黄帝八十八難経】(難経)があります・

身体へ加えた様々な物理刺激による治療的経験則の数世紀にわたる集積であり、これを技術論として構築した技法を「鍼灸」と呼んでいます。近世まで、生薬方と共に東アジア各国の主要な医療技術として発展した。特に18世紀頃の日本において鍼灸は独自の発展を遂げ、現在世界的に活用される鍼灸技法の基盤を形成しました。日本では「医師」の他「はり師」「きゆう師」がこれを行えます。20世紀後半よりは欧米においても有用な医療技術として認識されて活用されるようになり、これを受ける形で、世界保健機関(WHO)は、1996年10月28日-11月1日にセルビアで“鍼に関する会議”を開催し、1999年には、鍼治療の基礎教育と安全性に関するガイドラインを提示しました。

ユネスコ(UNESCO)は「伝統中国医学としての鍼灸」(Acupuncture and moxibustion of traditional Chinese medicine)を、2010年11月16日に無形文化遺産に指定しています。