統合失調症

自殺・自傷行為と、死にたい気持ちへの対応

自傷行為と、死にたい気持ち

自傷行為は、自分の身体を意図的に傷つける行為です。強い苦痛をなんとかしのごうとして行う人もいます。死ぬつもりがある場合と、そうでない場合があり、行為だけで気持ちを決めつけることはできません。

「死にたい」「消えてしまいたい」といった気持ちは、希死念慮と呼ばれます。背景には、病気のほかに、人間関係や生活上の困難などが重なることもあります。本人が何に苦しみ、今どのような助けを必要としているかを聞くことが大切です。

身近な人から打ち明けられたら

驚いたり心配になったりしても、まずは責めずに話を聞いてください。すぐに理由を問い詰めるより、「話してくれてありがとう」「今、何がいちばんつらい?」と声をかけ、本人の話を聞きます。

そのうえで、かかりつけの医療機関や相談窓口につながる手助けをしてください。今にも自分を傷つけそうなときは、一人にせず、周囲の人にも助けを求めます。支える人だけで対応を抱え込む必要はありません。

緊急時の連絡先

すでに重いけがをしている、意識がはっきりしないなど、命や身体に危険があるときは119番へ連絡してください。

宮城県で、夜間や休日に精神科を緊急に受診すべきか迷うときは、精神医療相談窓口の022-384-2811へ相談できます。受付は毎日17時から翌朝9時までと、土曜・日曜・休日の9時から17時までです。通院中の方は、まずかかりつけの医療機関へ連絡してください。

電話やSNSで気持ちを相談できる窓口は、厚生労働省の「まもろうよ こころ」にもまとまっています。宮城県の精神科救急の詳しい案内は、下のボタンから確認できます。

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カタトニア(緊張病)とは

動きや発話、周囲への反応が大きく変わる状態

カタトニアは緊張病とも呼ばれ、動きや発話、周囲への反応に特徴的な変化が現れる症候群です。ほとんど動かず話さなくなる場合も、強い興奮が現れる場合もあります。単に気持ちが緊張しているという意味ではありません。

統合失調症や気分障害のほか、身体の病気や薬などが関わる場合もあり、原因を医療機関で調べる必要があります。

代表的な症状

昏迷・無言

自分からの動きや発話が著しく減り、呼びかけにも反応しにくくなります。

拒絶症

指示に反応しなかったり、抵抗するような動きが見られたりします。本人が意地を張っていると決めつけず、症状として診察を受ける必要があります。

常同症・反響症状

同じ動きを繰り返すことを常同症と呼びます。他人の言葉を繰り返す反響言語や、他人の動きをまねる反響動作も見られます。

命令自動症

言われたことに、機械的に従うような反応が現れます。

カタレプシー・蝋屈症

他者によって動かされた姿勢をそのまま保つ状態は、カタレプシーと呼ばれます。手足を動かそうとした際に、軽い抵抗が続く蝋屈症とは区別されます。医療者が診察で確認する症状です。

衒奇症

普段の動作が、不自然に大げさな形で現れます。見た目の印象から、わざと演じていると判断できません。

食べられない、動けない状態を放置しない

食事や水分を取れない、長時間動けない状態では、脱水などの身体の問題も起きます。早急に医療機関へ相談してください。急に反応がなくなった、発熱を伴い状態が悪いなどの場合は、救急医療につなぐ必要があります。

参考:日本精神病理学会「緊張病症候群」UCLのカタトニアの診断解説

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昏迷とは。反応が乏しいときの理解と対応

自分から動くことや話すことが、著しく難しくなる

精神科でいう昏迷は、意識が保たれていても、自分からの動きや発話が著しく乏しくなり、周囲への反応がほとんど見られなくなる状態を指します。緊張病や重いうつ状態などで現れることがあります。程度が比較的軽い状態を、亜昏迷と呼ぶこともあります。

ただし、反応が乏しい人を見ただけで、意識が保たれているか、何が起きているかを判断できません。意識障害を伴う身体の病気などもあるため、医療機関での診察が必要です。急に呼びかけに反応しなくなったときは、119番へ連絡してください。

返事がなくても、本人に向けて話す

後になって、その間の声や出来事を覚えている人もいます。一方で、どの程度聞こえているか、記憶に残るかは一律には言えません。

返事をしないことを、無視や拒否と決めつけず、本人に分かる言葉で、これからすることを落ち着いて伝えてください。食事や水分を取れているかも、医療者に伝える大切な情報です。

参考:日本精神病理学会「昏迷」英国王立精神科医学会のカタトニアの説明

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無為(むい)

意欲が湧かず、何もする気にならない。

無為は、何かをやりたい気持ちになるわけでもなく、かつ暇や焦りも感じないという状態を言います。

1日の大半をただ何も考えずに過ごしているようになりますが、本人は暇でも辛くもないと言います。強がりや寂しさからではなく、全てに興味がなくなってしまうという表現が近いかもしれません。

統合失調症が進行してくると、こういった症状が強くなり、自閉とも呼ばれます。

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ひきこもり

自分のスペースにひきこもる

多くの精神疾患でみられる、自分の家や部屋へひきこもってしまう状態です。

厚生労働省では、

仕事や学校へ行かず、友人や家族とのコミュケーションもとらず、

6ヶ月以上引きこもりの状態が続くこと

をひきこもりの定義としています。

精神疾患と診断されなくとも、上記の定義に当てはまればひきこもりとなりますが、実はこれ「行動」ですので、その背景に何があるのか、のほうが重要です。

他者とのコミュニケーションに恐怖心や不安があるために引きこもりに至る場合もあれば、

他者への興味関心が著しく低下する事で、外に出なくても良い⇨ひきこもりとなる事もあります。

好きなことが部屋で完結する人であれば、ほとんど家にいて、ご飯を食べるとき、歯磨き粉が切れた時だけ外出する、なんて人もいますので、他人の物差しで一方的に図るのも気をつけなければいけません。

介入が必要な場合は、本人(家族)がその生活に満足していない場合に限り、やはり本人の気持ちを知らずしては、逆に本人を苦しめてしまうことになります。

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気分倒錯(きぶんとうさく)

悲しいのに、笑ってしまう。

気分倒錯は、事象に対して抱く感情とは違った感情が表現されてしまう症状です。

つらいと心から思っていても、何故か笑ってしまったりと、自分でも感情がストレートに出ないことが理解できず、苦しいと感じています。楽しい時に泣いてしまったり、というよりは、泣きたいのに泣けない、辛い時に辛い顔ができない、などのパターンが多いように思います。

お葬式のしめやかな雰囲気やピリッとしまった雰囲気が引き金になり、場に相応しくない感情が表出されて悩む方も多いです。

さらにこの症状の困ったところは、他者からの目が気になって余計にストレスが増えてしまう点でしょう。なぜあの人笑ってられるの?かなりしんどいと思ったけど、大丈夫そうな顔をしているな?と間違った理解をされることで、理解してくれる周囲の人間が少なくなりがちで、それが怖くて孤立する事もあります。

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両価性(りょうかせい)

さみしいけれど、ひとりになりたい。

怖いけれど、立ち向かいたい。

両価性は、アンビバレンスともいいます。愛情と憎しみが同時にあるように、ひとつの物事に対して相反する二つの感情を抱くことをいいます。

統合失調症で多く見られる症状ですが、タイトルで書いた通り、精神疾患のない方でも普通にあり得る感情です。

疾患の有無で違うのは、疾患の無い方は考えたり行動することで出口が見える事が多いですが、疾患のある方は出口が見えてきません。長く悩んでいるうちに疲弊し、大きなストレスを抱えることになってしまいます。

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妄想とは。一次妄想・二次妄想の違い

妄想という言葉の意味

精神医学でいう妄想は、事実や周囲の説明と食い違っていても、本人には強い確信として続く考えを指します。誰かと意見が違うことや、一般的でない信念を持つことだけでは判断できません。医師は、その人の文化や生活の背景、ほかの症状も含めて診察します。

本人にとっては確かなことなので、周囲から否定されると、理解してもらえないつらさや不信感が強まる場合があります。話の内容を論破しようとするより、何が怖いのか、眠れているか、生活で何に困っているかを聞くことが相談の入り口になります。

一次妄想と二次妄想

この二つは、考えの内容ではなく、その考えがどのように生じたかに注目する区別です。一次妄想では、本人の気分やそれまでの体験をたどっても、なぜその確信が生じたかを通常の心理のつながりとして理解しにくいとされます。

二次妄想は、不安や抑うつ、幻覚などとの関係から、考えが生じた経緯をある程度理解できるものです。経緯を理解できることと、その内容が事実であることは別です。

一次妄想を考えるうえでは、次のような体験の違いが説明されます。

妄想気分

周囲にただならぬ変化が起きていて、自分にも関係していると感じます。ただ、何が起きているのかは、まだはっきりしません。不気味さや不安を伴うことがあります。世界が崩れてしまうように感じる「世界没落体験」も、この文脈で述べられます。

妄想知覚

実際に見たり聞いたりしたものに、周囲には理解しにくい特別な意味が結びつきます。知覚した対象そのものと、それが自分に何を意味するかという確信を分けて捉える用語です。

妄想着想

ある考えが突然浮かび、最初から確かなこととして感じられる体験です。きっかけなく生じる場合も、何かを見聞きした際に生じる場合もあります。

これらは診察で体験を詳しく理解するための用語です。身近な人が分類を決める必要はありません。気になる変化が続くときは、本人の困りごとと、いつからどんな様子が見られるかを医療機関へ伝えてください。

参考:日本精神病理学会「妄想」。各用語の説明へも同ページから進めます。

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作為思考・思考吹入・思考伝播とは

自分の考えを、誰かに動かされているように感じる

作為思考とは、自分の考えが他人や外部の力によって作られたり、操られたりしていると感じる体験です。自分で考えているという感覚が失われ、誰かに考えさせられているように感じます。

こうした「させられている」という体験は、考えだけでなく、感情や身体の動きなどにも生じます。これらを含めて作為体験、またはさせられ体験と呼びます。

思考吹入

自分のものではない考えを、外から頭の中へ入れられたと感じる体験です。他人の話に影響されて意見が変わることとは違い、考えそのものが自分に入ってきたように体験されます。

思考伝播

口に出していない自分の考えが、外へ伝わって他人に知られていると感じる体験です。心の中にとどめているつもりのことまで知られてしまうと感じ、周囲の人に会うのがつらくなることがあります。

いずれも、外部から実際に操作されたり、考えが他人へ伝わったりしているという意味ではありません。本人がどのように体験しているかを説明する医学用語です。

相談するときは、何を考えたかに加えて、「自分の考えとは思えない」「誰かに知られるのが怖い」など、困っている感覚を伝えてください。精神科やかかりつけの医療機関で、睡眠や体調の変化も含めて相談できます。

参考:日本精神病理学会の考想被影響体験の分類玉川大学の談話会報告にある思考吹入・させられ体験の説明

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思考化声(考想化声)とは

自分の考えが、声のように聞こえる

思考化声は、考想化声とも呼ばれます。自分が考えている内容が、声や音として聞こえる体験です。頭の中で言葉を使って考える普段の内言とは違い、本人には聞こえてくる声として体験されます。

思考伝播との違い

思考化声では「自分の考えが声として聞こえる」ことが中心です。一方、「口に出していない考えが周囲に伝わり、知られてしまう」と感じる体験は、思考伝播と呼ばれます。同じ人に両方が生じることもありますが、用語としては区別します。

どちらも、考えが実際に他人へ送られていることを示す言葉ではありません。本人にはそう感じられるため、人と会うことや考えることが怖くなる場合があります。

自分の体験をうまく説明できなくても、声の聞こえ方や、何が心配かをそのまま精神科やかかりつけの医療機関に伝えてください。用語を先に覚えたり、自分で病名を決めたりする必要はありません。

参考:柴山雅俊「解離症と統合失調症」(『精神神経学雑誌』127巻、2025年、III-1)、NIMHの精神病症状の説明

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思考途絶(しこうとぜつ)

仙台市仙台市青葉区 大沼鍼灸会話が途切れる。思考が急に止まる。

思考制止(しこうせいし)が「ゆっくり」だとすると、思考途絶は「一時停止」です。数秒にわたって止まってしまう事も有りますが、1秒程度の停止が会話の途中で何度も起きる、細切れの停止も有ります。統合失調症の軽度な症状として多く見受けられます。

本人にはコントロールできない問題なため、相手にプレッシャーをかけないように待つ話しをうまく引き出す合いの手、を入れたり、補助するように話を聞けると良いでしょう。

滅裂思考(めつれつしこう)

関連性のない話題に突然飛ぶ。

滅裂思考は、関連性なく話題が飛ぶ症状をいいます。統合失調症で見られます。

会話をしていると、話題に関連性がないために相手を混乱させてしまう事が多くあります。人によってはイライラしたり、怪訝な子をされてしまう。ただ、本人は伝えたいことがうまく伝えられないと言うストレスがあります。

軽い症状の場合、連合弛緩ともいいます。

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幻覚とは。幻聴・幻視・体感幻覚について

幻覚の現れ方

幻覚とは、対応する外部の刺激がないのに、声が聞こえたり、ものが見えたりする知覚の体験です。聞こえ方や見え方には個人差があります。本人には実際の声や姿のように感じられ、周囲と体験を共有できないことが負担になる場合があります。

周囲の人は、自分には聞こえない、見えないことを伝えながら、本人が感じている怖さや困りごとを聞いてください。幻覚の内容を事実として認めることと、その人の苦痛を受け止めることは別です。

幻聴

周囲で話している人がいないのに、声や音が聞こえる体験です。悪口や命令のような声もあれば、会話や音楽として聞こえることもあります。耳元で聞こえる、頭の中に響くなど、感じ方もさまざまです。

「気にしなければよい」と言われても、本人には難しいことがあります。どんな声が、いつ、どのくらい聞こえるか、眠りや生活への影響も含めて医療機関で相談してください。

幻視

そこにはない人や動物、ものなどが見える体験です。精神疾患のほか、認知症などの身体の病気、薬や飲酒の影響でも起こります。原因によって対応が変わるため、いつから見えるようになったか、体調や服薬に変化があったかを伝えることが役立ちます。

体感幻覚

身体の中に何かが入っている、内臓が動かされているなど、身体の内部に生じる異常な感覚を指します。診察や検査で、その感覚に対応する身体の病気があるかを調べたうえで判断されます。痛みや違和感を、周囲の判断だけで幻覚と決めることはできません。

幻覚は、一つの病気だけに現れる症状ではありません。新たに症状が出たときや、生活に支障が続くときは、精神科やかかりつけの医療機関に相談してください。

参考:厚生労働省の幻覚・妄想の説明日本精神病理学会「幻聴」

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認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)

物事のとらえかたを整える

認知行動療法は、認知(物事の解釈)をバランスよく整えて、円滑な行動を促していく療法です。

具体的には、「買い物に行った際に、店員に声をかけたが無視された。」という物事に対して、「忙しくて聞こえてないか」と思う人もいれば、「わざと無視された。なめられている。」と怒る人、「面倒な客だと思われて避けられた」と悲しい気持ちになる人など、実に多様な受け止め方をする人がいます。

自分にはどんな受け止め方のクセがあるのかを知り、であればどんな受け止め方をするように努めたら、穏やかに過ごせるのかを考えていきます。捉え方のクセをコントロールして、わかりやすくいえばポジティブになれる捉え方を身に付けていきます。

うつ病や不安障害に多く用いられ、症状によりますが統合失調症や神経発達症にも用いられる印象があります。

ただ、こちらも自分自身と向き合う事が必須であり、体調が安定しているかどうかには注意しながら用いる事が多いです。

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