メンタル的な症状

ひきこもり

自分のスペースにひきこもる

多くの精神疾患でみられる、自分の家や部屋へひきこもってしまう状態です。

厚生労働省では、

仕事や学校へ行かず、友人や家族とのコミュケーションもとらず、

6ヶ月以上引きこもりの状態が続くこと

をひきこもりの定義としています。

精神疾患と診断されなくとも、上記の定義に当てはまればひきこもりとなりますが、実はこれ「行動」ですので、その背景に何があるのか、のほうが重要です。

他者とのコミュニケーションに恐怖心や不安があるために引きこもりに至る場合もあれば、

他者への興味関心が著しく低下する事で、外に出なくても良い⇨ひきこもりとなる事もあります。

好きなことが部屋で完結する人であれば、ほとんど家にいて、ご飯を食べるとき、歯磨き粉が切れた時だけ外出する、なんて人もいますので、他人の物差しで一方的に図るのも気をつけなければいけません。

介入が必要な場合は、本人(家族)がその生活に満足していない場合に限り、やはり本人の気持ちを知らずしては、逆に本人を苦しめてしまうことになります。

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気分倒錯(きぶんとうさく)

悲しいのに、笑ってしまう。

気分倒錯は、事象に対して抱く感情とは違った感情が表現されてしまう症状です。

つらいと心から思っていても、何故か笑ってしまったりと、自分でも感情がストレートに出ないことが理解できず、苦しいと感じています。楽しい時に泣いてしまったり、というよりは、泣きたいのに泣けない、辛い時に辛い顔ができない、などのパターンが多いように思います。

お葬式のしめやかな雰囲気やピリッとしまった雰囲気が引き金になり、場に相応しくない感情が表出されて悩む方も多いです。

さらにこの症状の困ったところは、他者からの目が気になって余計にストレスが増えてしまう点でしょう。なぜあの人笑ってられるの?かなりしんどいと思ったけど、大丈夫そうな顔をしているな?と間違った理解をされることで、理解してくれる周囲の人間が少なくなりがちで、それが怖くて孤立する事もあります。

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両価性(りょうかせい)

さみしいけれど、ひとりになりたい。

怖いけれど、立ち向かいたい。

両価性は、アンビバレンスともいいます。愛情と憎しみが同時にあるように、ひとつの物事に対して相反する二つの感情を抱くことをいいます。

統合失調症で多く見られる症状ですが、タイトルで書いた通り、精神疾患のない方でも普通にあり得る感情です。

疾患の有無で違うのは、疾患の無い方は考えたり行動することで出口が見える事が多いですが、疾患のある方は出口が見えてきません。長く悩んでいるうちに疲弊し、大きなストレスを抱えることになってしまいます。

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感情失禁(かんじょうしっきん)

感情がとめられない

感情失禁は、感情が抑えられず、少しのきっかけでも泣いたり怒ったり笑ったりしてしまう症状をいいます。

血管性認知症で見られます。

多くの人が、「歳とると涙もろくなるわ…」と感じることがあるとは思いますが、それが急に来る感じです。高齢の方が急に涙脆くなったりしたら、脳血管障害を疑う材料の一つとして、専門家と共有できれば良いでしょう。

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多幸(たこう)

いつでも笑顔で幸せ

多幸とは、病的に嬉しい気分のことを言います。アルツハイマー型認知症で多く見られますが、いつもニコニコしている高齢者を想像していただければわかるかもしれません。

理由なくニコニコしており、幸せな気分を感じています。

私自信、以前老人ホームやデイサービスでリハビリの仕事をしていましたので、「多幸感」を持つ認知症の方にあう機会も少なくありませんでした。とにかくいつもニコニコで、遠くから接している分には良いのですが、コミュニケーションをとるのは難しく、円滑な社会生活を送るのは難しい場合が多い印象です。

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不安(ふあん)

ぼんやりとした不快な気持ち

不安とは、対象がはっきりしないものに対してのイライラや不快気持ちを持つことをいいます。

未来、など抽象的な対象に対して用いるのが「不安」、

はっきりとした対象がある場合には、「恐怖」を用います。

不安な気持ちは誰しもが日常的に感じている感情ですが、この不安に付随してくる「イライラ」「不眠」「疲れやすい」「集中できない」などの方が厄介です。

逆にいえば、上記のような振る舞いが目立つ人は、影に「不安」な気持ちが隠されているのかもしれません。

大沼鍼灸でも、鍼灸の施術時にお話をお伺いしていると、「本人も気づいていない不安のもと」を感じる時があります。鍼灸治療を通してその不安に思っている事を一緒にあげていく事もあります。

不安な気持ちを自分で認識し、整理をつけることができるものです。

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離人症(りじんしょう)

世界が現実でないように感じる

離人症とは、体が自分自身ではないように感じてしまう症状です。

現実感がなく、画質の悪いモニターを見ているように世界を通して見ているような感覚という方もいました。

人によっては、魂だけがスゥーっと抜けて、高いところから自分を見ているような感覚があるようです。

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誇大妄想(こだいもうそう)

自分を過大評価してしまう

誇大妄想とは、自分はすごい存在であり、なんでもできる人間だ、という考えになります。

偉そうな態度を取ったり、他人をぞんざいに扱う様子が見られ、攻撃的になってしまいます。

この症状が出た患者を相手にする場合、まずは素直に受け止め、おだてるようなくらいでも良いかもしれません。疑うような振る舞いをすれば、たちまちあなたを警戒しかねませんから。

健康妄想

病気になどなるはずがない。自分は強いのだと思い込む。

宗教妄想

自分を教祖や神などと思い込む。

血統妄想

由緒正しい血統であると思い込みます。

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微小妄想(びしょうもうそう)

自分を過小評価してしまう

微小妄想とは、自分をとことん過小評価して、私はダメな人間だ、価値がない、などとマイナス思考に陥らせる妄想です。

妄想ですから、本人にとっては疑いではなく、確信です。私は価値のない人間と決まっている(確信)となるので、フォローしようと否定しても本人は聞く耳を持ちません。

ですが、本人が安心感を得られるような声がけは届きます。本人が話している内容とは少しフォーカスするポイントをずらして、私はあなたが大好き、私の大切な人だよ、私がそばにいるからね、などと声をかけてあげるのが良いでしょう。あくまで、あなたはそう思っているのね。、私はこう思っているよ、とスタンスが肝心です。

心気妄想

健康状態をマイナス評価する。

貧困妄想

自分は貧乏でお金がないという妄想

罪業妄想

社会的な評価をマイナスする妄想。

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妄想(もうそう)

支配観念が疑念である一方、この妄想は確信です。あり得ないことを強く確信し、訂正を受け付けない状態のことを指します。

明らかにおかしな事であっても、本人は全く疑うことはなく、症状であるという認識(病識と言います)もありません。陰謀論に近いものといえばわかりやすいかもしれません。さまざまな理由をこじつけて、真実であると思い込んでしまいます。

患者としても、なぜ信じてくれないのか?と強いストレスになります。対応としては、肯定も否定もせず、そう思っている事を受け止めることが肝心です。

妄想という症状には、大切な人、家族や友人など親しいと思っている人たちにも受け止めてもらえない、そこに付随するイライラや不安、焦り、孤独感など多岐にわたる心情を慮る事が大切です。

一次妄想(いちじもうそう)

一次妄想とは、文脈もなく急に着想する妄想とことをいいます。

妄想気分 

理由もなく、不安感や不気味な感覚を感じる。世界が終わってしまうかのような気持ち悪さ、絶望感、世界没落体験がある。

妄想知覚 

知覚によって引き起こされる妄想のこと。今朝目玉焼きを食べたから、電車が遅れるはずだ。など。

妄想着想

きっかけなく、急に妄想が生まれる。脈絡はもちろんありません。

二次妄想(にじもうそう)

文脈があり、周囲も理解できる原因から生まれる妄想を言います。文脈は理解できても、着地する妄想は理解できない事が多々あります。

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作為思考(さくいしこう)

他人に思考を操られている

作為思考とは、他人によって考えさせられている、思考を操られていると感じる思考をいいます。

行為が伴うものは作為体験と言います。

誰かにさせられている感覚が伴うため、強いストレスがかかります。

思考吹入(しこうすいにゅう)

他人の考えが自分の頭の中に吹き込まれる、と思い込んでしまいます。対人関係でトラブルになりやすいのは、「あの人は私を嫌いだと思っている」と頭の中にあの人から吹き込まれた。となること。

思考伝播(しこうでんぱ)

自分の考えが周囲の人の頭に入ってしまう、と思えてしまう。

自分の頭の中で収めるべきのことが、全て周囲の人に見透かされてしまうという強いストレスに苛まれます。

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強迫観念(きょうはくかんねん)

自分でも、「おかしい」と感じている。

強迫観念とは、ある物事に対しての考えや意識が合理的でない、ということを自覚してもなお拭えない、そんな状態を指します。

「家の電気を消してきただろうか?」と思いながらも、消した記憶もあるし、絶対消したはず。だけれど気になってしまう。本人もこんなに気にしすぎるなんて、私はおかしいの?と不安な気持ちでいっぱいになってしまいます。

また、実際に電気を消したかどうかを確かめに家に帰る、すなわち行為を伴うものは強迫行為と言います。

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支配観念(しはいかんねん)

強い不安・疑念

正常な人にも見られるものですが、疑念・不安といってもいい症状です。

妄想=確信

支配観念=強い疑念・不安

通常の人であれば、周囲の人から指摘されると、ある程度自分で抑制できるものもあります。が、一般に精神疾患と診断されるレベルの方の支配観念となると、かなり強い感情の疑念になりますので、なかなか拭うことは難しい。妄想と違って自分は間違っている可能性に気づいているため、自身を攻撃しやすいとも言えます。

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保続(ほぞく)

同じテーマの話しかできなくなってしまう

保続(ほぞく)とは一つのことに集中してしまい、別のテーマに移る事ができなくなってしまうことを言います。

脳がダメージを受けている脳器質性疾患、とくに認知症でよく見られます。

「今日は何をしてきたの?」

「おしゃべり」

「ご飯は何を食べたの?」

「おしゃべり」

「誰が手伝ってくれたの?」

「おしゃべり」

といった具合です。

また、言葉だけでなく行動についても保続は起こり得ます。

滞続言語(たいぞくげんご)

似ている症状として 滞続言語(たいぞくげんご)と言うものもあります。保続と違うい最初の言語というわけではなくいつも同じワードを連続して発します。オルゴールのように繰り返すことから、オルゴール時計症状ともいいます。

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迂遠(うえん)

言いたい事に辿り着くまでに、とにかく時間がかかる。

まわりくどい話し方になってしまうのが、迂遠と言います。観念奔逸とも似ていますが、こちらは言いたい事に辿り着く事ができます。

多くは、脳自体にダメージが見られる場合(認知症)、つまり脳器質性疾患で多く見られます。

また、高齢者やもともと不安の気が多い人でも起こり得ます。

端的に話す事ができなくなってしまうため、他人は患者との会話を面倒に思うようになり、孤立してしまう事がままあります。

ご本人でも自覚がある場合、ない場合、どちらも同じくらいな印象です。

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思考化声(しこうかせい)/思想化声(しそうかせい)

頭の中の考えが、声となって聞こえる。

思考化声(しこうかせい)/思想化声(しそうかせい)は、自分の頭の中で思っていること、考えている事が、声として相手にも伝わってしまうように感じるものです。

人と対面した時、「◯◯さん、今日も素敵だなあ。」「今日もこの人と1日一緒かあ、嫌だなあ。」とか、頭の中で思ったことが相手にも聞こえているような感覚がするため、相手に気づかれてしまうように感じてしまうため、人に会うのが怖くなったり、ひどい場合引きこもりになってしまう事もあります。

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思考途絶(しこうとぜつ)

仙台市仙台市青葉区 大沼鍼灸会話が途切れる。思考が急に止まる。

思考制止(しこうせいし)が「ゆっくり」だとすると、思考途絶は「一時停止」です。数秒にわたって止まってしまう事も有りますが、1秒程度の停止が会話の途中で何度も起きる、細切れの停止も有ります。統合失調症の軽度な症状として多く見受けられます。

本人にはコントロールできない問題なため、相手にプレッシャーをかけないように待つ話しをうまく引き出す合いの手、を入れたり、補助するように話を聞けると良いでしょう。

思考制止(しこうせいし)

全てがゆっくりになってしまう

うつ状態の方に多く見受けられます。うつ病を診断する診断基準の項目にも選定されている症状です。

会話もゆっくり、行動もゆっくり、もちろん頭の回転もゆっくりになってしまいますが、本人は至って普通、もしくは精一杯急いでいます。頑張って急いでいる場合でも、周りからはゆっくりしているように見られてしまうため、本人は気を遣うこともあり大変な疲労を伴います。

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滅裂思考(めつれつしこう)

関連性のない話題に突然飛ぶ。

滅裂思考は、関連性なく話題が飛ぶ症状をいいます。統合失調症で見られます。

会話をしていると、話題に関連性がないために相手を混乱させてしまう事が多くあります。人によってはイライラしたり、怪訝な子をされてしまう。ただ、本人は伝えたいことがうまく伝えられないと言うストレスがあります。

軽い症状の場合、連合弛緩ともいいます。

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観念奔逸(かんねんほんいつ)

話題が脱線し、言いたいことを見失う。

観念奔逸は、話していると次々に話が脱線してしまう症状です。躁状態で特に多く見られます。微妙に関連のある話がポンポン思い浮かんできて、そのまま話が進んでいきます。

会話を楽しんでいる時、楽しさのあまりに話が脱線してしまった経験がある人は少なくないかと思います。それとほぼ同じ事が起きます。

「このあいだ職場で嫌がらせを受けてさ…あ、そういえば◯◯ちゃん転職したんだっけ?私もあんな綺麗なビルで働きたいなー。あそこのビルの下に入ってるカフェも素敵だよね。チーズケーキがすごく美味しくて…」のような感じです。

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